昨日のM-1グランプリを生放送で見ることができなかったのですが，今年はなんと！M-1グランプリ 公式YouTubeチャンネルに即ネタがアップされていました！本当にありがたいです。でももうそういう時代ですよね？無断アップロードを撲滅するには，公式チャンネルがアップするしかないと思います。

M-1とはまったく関係ありませんが，いとこいさんの動画の権利をお持ちの会社なども合同で｢夢路いとし・喜味こいし 公式YouTubeチャンネル｣を作っていただけないでしょうか？

YouTubeには審査員のコメントはアップされていなかったので，ネタのみ見てみました。なので，感想が審査員のコメントとかぶっている部分ももしかしたらあるかもしれませんが，ご了承ください。そして僭越ながら，私が付けた点数と，こうしたらもっと良くなるかもというコメントも書いてみました。私はとにかく正統派のうまい漫才が大好きなので，そっち方向に偏ったコメントになっていますが，良かったらご覧ください。

1st Round 点数と感想

インディアンス【88点】
良かった！これまでのインディアンスは，｢ひたすら田渕さんがボケまくる｣というイメージでした。あそこまでボケを畳み掛けられるのはすごいことですが，｢ただボケまくっているだけでまとまりがない｣という印象になってしまうのが弱みだと思っていました。ところが今回のネタでは，田渕さんが｢一応聞き役｣という体を取ることでまとまりが出て，漫才としての完成度がかなり上がったと感じました。これを見て思ったのですが，ツッコミのきむさんが話を進めながら小ボケを入れて，田渕さんがそれにつっこみ始めるものの結局ボケまくり，それにきむさんがまともにつっこんで話を元に戻し，また小ボケを入れながら話を進めるというスタイルにすれば，さらに良くなるのではないかと思いました。

東京ホテイソン【80点】
東京ホテイソンのスタイルは，予定調和感が強いのが個人的に苦手です。漫才は台本があるので本来予定調和ですが，だからこそ予定調和感が透けて見えない漫才，まるでその場で初めて会話しているような漫才が，うまい漫才だと思います。このスタイルだと，ツッコミに回収させるためにボケを言ってる感が出てしまいますし，ツッコミもボケが何を言うかを知ってる感が強くなってしまいます。予定調和を感じさせない漫才ができるようになると，もっと上へ行けるような気がします。

ニューヨーク【86点】
ニューヨークには｢もっと漫才感があればいいのに｣と思ってしまいます。お二人とも雰囲気があってうまいですし，特に屋敷さんのツッコミはかなりレベルが高いと思います。でも，｢漫才｣というより｢トーク｣という感じがしてしまい，｢漫才のうまさ｣というより｢トークのうまさ｣という印象を受けます。ニューヨークのお二人にはこのスタイルがいいのかもしれませんが，個人的には本格的な掛け合いをやるニューヨークの漫才も見てみたいです。

見取り図【93点】
正直，これまでは見取り図の漫才がかなり苦手でした。でも，このネタはかなり良かったです！見取り図は漫才コントのほうが合っているのかもしれません。役に入ったほうが，リリーさんのボケも見やすくなりますし，今回のように盛山さんが振り回される形はかなりおもしろく，ツッコミもより活きてきます。これがしゃべくりだと･･･

おいでやすこが【87点】
個人的に，｢歌ネタ｣はどう評価していいのかよく分かりません。ピン芸人のコンビですからなかなか｢うまい漫才｣もできないと思いますし，これを｢漫才｣として点数をつけるのは大変なことだと思います。もちろん，ネタとしての完成度は高いと思います。特にオチが良かったです。

マヂカルラブリー【94点】
ああ見えて基本的に漫才がうまいと思います。そして，勢いがあった。シュールなまま最後まで突っ走るのかと思いきや，最後はベタなボケを入れたのも，変化があって良かったですね。｢ベタ｣の使い方がうまい。

オズワルド【89点】
オズワルドは，ネタの発想もかなりいいですし，ああ見えて漫才の掛け合いもかなりうまいので，正統派のしゃべり方にしたほうがいいと思います。あのしゃべり方が，発想の良さと掛け合いのうまさを邪魔しているような気がするので。オズワルドの超正統派漫才が見てみたいです。

アキナ【80点】
アキナも漫才がうまいコンビですが，｢なぜこのネタにしたの？｣と思ってしまいました。キングオブコントの決勝に進めるほど演技力の高いコンビなだけに，初めてのM-1の決勝でも｢演技力｣で勝負しようとしたのでしょうか？しゃべくりでも十分勝負できる｢うまさ｣があるので，次回はしゃべくり漫才で挑んでほしいです！

錦鯉【84点】
錦鯉はこれでいいんだと思います！いい意味で！

ウエストランド【87点】
ウエストランドはツッコミの井口さんが注目されがちですが，｢雰囲気｣があるのは河本さんのほうです。その｢雰囲気｣は保ちつつ，井口さんがぼやき倒しているときに河本さんがもっと本格的にツッコミを入れるようにしたら，さらにおもしろくなるような気がします。井口さんはアドリブ全開でぼやきまくり，河本さんが少し笑いながらボソボソとそれでいて的確につっこみつつたまにボケる。このように，｢ボケとツッコミ｣という概念をなくしてしまったほうが伸びるコンビではないかと思います。

最終決戦 感想

やっぱり見取り図は漫才コントのほうがいいですね。役が乗っかることで二人の良さが生かされ，｢見やすい漫才｣になる感じがします。しゃべくりだとどうも｢見づらい漫才｣になってしまう。見取り図が最終決戦も漫才コントをやっていたら，優勝していたと思います。なぜなら，おいでやすこがとマヂカルラブリーはどちらも，ボケが勝手に暴走してそれにひたすらつっこむという同じスタイルで，どちらもずば抜けておもしろいという感じではなかったので。そして，同じスタイルでの勝負となるとやはり本職の漫才師にはかなわずマヂカルラブリーが優勝という印象を受けました。

2021 優勝予想

ズバリ･･･コウテイ！

今回の決勝と敗者復活の中で，一番うまいのがコウテイのお二人だと思います。しゃべりもうまく，どちらもボケもツッコミをできる。あれだけの腕があるのにあのスタイルでやっているのは，しゃべくり漫才を作るのが苦手だからではないかと予想しているのですが，しゃべくりのいいネタさえあれば，コウテイの超正統派しゃべくり漫才で本当に優勝できると思います。それと，おせつときょうたのお二人が決勝に残るのではないかと思います。

来年は超正統派のうまい漫才師が優勝してほしい！

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