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丹後のお酢屋さんの深〜い話#03


創業1893年、京都府北部丹後地方、日本海に面した天橋立で知られる宮津市で130年以上お酢を造り続ける蔵、飯尾醸造。“食”は人が生きていく上で、一番大切なこと。 だから「おいしくて、しかも安全な最高のお酢」を造りたい。それが飯尾醸造の基本方針。こうした考えから、お酢の原料となる無農薬のお米作りから手掛けています。そのお米を使って、自社の酒蔵で杜氏が“酢もともろみ”(酒)を仕込み、その酢もともろみ(酒)からお酢を造ります。実はこうしたお酢造りをしているメーカーはほとんどなく、米づくりからとなると他にはないのです。“日本一”という意味を込めた「富士酢」というブランド名でも知られています。

通販、出荷、ショップのお話


わたしたちの近くのお仕事

飯尾醸造ではお客様へ直接販売する通信販売とショップでの対面販売のチャンネル、メーカとして法人に販売するチャンネルを持っています。

私たちが富士酢を使ってみたいと思った時の入口って通販やショップになります。今回はわたしたちに一番近いここでご対応いただいているお二方にお話を伺いました。

通販担当 小谷真由美さん  出荷・接客担当 加古川淳子さん

通販 個人向け販売担当 小谷さん

飯尾醸造では個人のお客様向けの通販では、
・ホームページ経由でのオンライン注文
・電話
・ファックス
で注文することができます。

そこでうかがったご注文から納品明細書、送り状の発行までを行うのが小谷さんのご担当。

作業を見せていただく中で印象に残ったことがあります。納品明細書の下部には余白がありそこに一枚一枚丁寧に直筆のメッセージが添えられています。

お客様ごとのご注文内容、実はさまざまで「お料理中心の方や健康食品としてお求めの方、その両方」といった傾向に合わせてメッセージは変わってくるのだとか。また季節に合わせたご挨拶も盛り込まれています。

さらに「お料理の幅が広がればいいなと思って、お料理方法や召し上がり方を簡単に提案する」こともあるそうです。

現在ではオンラインでのご注文が多いそうですが、リピーターの方には電話でご注文の方も多いそうです。そんなお電話の際には「ゆっくりわかりやすく話すように心がけている」といいます。

またオンラインでは海外からのご注文もあるそうですが「贈答などの対応」で原則的には国内発送のみとなるようです。

永く繰り返しご利用のお客様からはこれまでの丁寧な対応を褒めていただけることも多く「自分も心がけていきたい」とおっしゃる小谷さんでした。


出荷業務、ショップでの接客担当 加古川さん

先にご紹介した小谷さんの受注業務のあとを受けて出荷に至る梱包、出荷業務を担当されています。また作業スペースはショップの対応窓口にもなっており直接ご来店されたお客様の接客も加古川さんです。

ここでは納品書と商品に関するリーフレットなどと一緒にご注文いただいた商品を緩衝材で巻いて箱詰めし、宅配便などで出荷しています。

商品リーフレットや冊子
納品書に従って商品をピックアップ
送り状を添付して配送業者さんの集荷を待ちます。

加古川さんは実は直近までは受注の仕事も担当されており、飯尾醸造の中でお客様と一番近くで接してこられています。その中で感じられたことは?

「お電話でご注文のお客様は私たちが“なじみ”が嬉しいのと同じで、名指しでお電話いただくこともある」といいます。「何度も電話で話すうちに注文以外のお話をすることもあって、ただの注文のやり取りだけでなく人と人の繋がりを感じて。不手際などがあっても、その対応が次につながることになり、気持ちが伝わっていることを実感できる」のだと。

また、ご来店のお客様で最初はぶっきらぼうな方でも、お話をして商品を選ぶやり取りをする中で、次第に和んでいき帰る時には「ありがとうございました」と笑顔で。

お酢は知れば知るほど深くて、実は主役になれるもの。今まで得意じゃなかったとおっしゃる方にこそ使ってみていただきたい。ご来店いただければ、色々とお話しさせていただけると思います」

そんな加古川さんにオススメの商品を伺ってみました。「ゆずぽんが大好きなんですが、最近は黒酢にはまりつつあります!」

「田植えなどのイベントを行っても遠方から来られますし、単にお料理の調味料を買うだけでなく、“飯尾醸造が好きだ”という深い部分で繋がっていると感じるというか、言うなれば“ファン”。飯尾醸造のファン、商品のファン、社長のファン、蔵人のファンなど色々いらっしゃると思うんですけど。」(笑)

「“いちお客様”というよりも“いち○○様(個人のお名前)”のように、その人に寄り添った対応をしていきたい」と加古川さん。

「ここにいなかったら気付けなかったようなことに気づかせてもらったんです。ここで学んだこと、お客様から学んだことを、これからのスタッフに伝えていきたい」とも。

筆者的、お客さん目線で言えば「いつものスタッフさんと出会えると安心する」。そんなことを感じさせていただけました。

ありがとうございました!

株式会社 飯尾醸造


〒626-0052 京都府宮津市小田宿野373
tel 0772-25-0015
url https://www.iio-jozo.co.jp/

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