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私が「保育士試験」を受験した経緯

    2019年4月より夫とともに個人事業を開始した私ですが、実は保育士試験を受験し、2017年の春に保育士の資格を取得しました。
    今回の投稿では、なぜ保育士試験を受験しようと考えたのか、保育士試験がどのようなものなのかを簡単にご紹介していきます。

    なお、私自身が2015年から2017年の2年間に経験した内容をまとめたため、現在の保育士試験の情報と一部異なる可能性があります。 保育士試験の最新情報は、運営を行っている「一般社団法人全国保育士養成協議会」のホームページをご確認ください。


保育士を目指すためには、2つの方法がある

    最初に保育士試験を受験しようと考え始めたのは、2015年の春ごろのことです。単位を無事に取得し、大学卒業は決まっていたものの、諸事情により関西での生活がスタートすることが決まっていたため、自分が将来働くために何か手に職をつけたいと考えていたところでした。
    大学時代には、地域の子どもたちと自分たちが考案した遊びを通じて交流するサークルに所属していたため、子どもたちと携わる仕事が候補の一つかな、と漠然と考えていました。

    そんなとき、「就職・転職に有利な女性の資格」を紹介した本の「保育士」の項目に目を通しました。すると、保育士になる方法には、以下の2つの方法があることが記述されていました。

 ①保育士の資格を取得可能である養成学校(専門学校や短大など)に通う
 ②保育士試験(国家試験)を受験する

    保育士になるためには、①の「養成学校に通う」ということが一般的であると思っていた方も少なくないでしょう。 私もこの本を読んで初めて、保育士試験に合格すれば保育士になることが可能であると知りました。


「保育士試験」とは? 受験資格には何が必要か

  「 保育士試験」は、年に2回(2019年時点)行われている国家試験です。
    一次試験は9科目の筆記試験、二次試験は音楽表現(ピアノやギターと歌)・造形表現(絵画)・言語表現(読み聞かせ)のうち2つを選択、それぞれ6割以上の点数を獲得できれば合格、「保育士」を名乗ることができるようになります。
(「保育士」は名称独占資格であり、資格を持っていない人間が「保育士」を名乗る場合、児童福祉法違反にあたります。)

    受験資格は、学校教育法で認められた四年制の大学、短大などを卒業していれば、保育とは関係ない学部・専門であっても認められています。また、四年制の大学に在学中または中退の場合でも、2年以上の在籍期間と62単位以上の単位修得があれば受験可能です。今後受験資格が変更となる可能性もあるため、最新の受験資格など、詳しくは「一般社団法人全国保育士養成協議会」のホームページをご覧ください。


私が感じた、保育士試験を受験するメリット

 ①保育とは関係のない大学卒業・在学中・中退の場合でも、養成学校に通わずに資格の取得が可能
    保育に関係のない専攻の大学を卒業・在学中・中退の場合でも、前述したように保育士試験の受験資格があります。その場合、養成学校にわざわざ通うことなく、保育士試験に合格すれば、保育士資格を取得することが可能です。その分の費用や時間を抑えることができるのがメリットです。
    しかし、人には得手不得手があります。自分は養成学校に入って勉強する方が良いと考える方は、養成学校での資格取得を検討することも大切です。    

②自分のペースで保育士試験への合格が目指せる
    保育士試験は、一次試験の筆記試験に合格した科目は3年間有効となります。例えば、1回目の試験で9科目中6科目合格だった場合(これを「一部合格」と言います)、1回目の試験で一部合格した科目を申請して免除扱いにすると、2回目の試験では残りの3科目だけを受験して合格すれば、一次試験はすべて合格となるのです。 
    なお、これは二次試験でも適用されます。二次試験で不合格だった場合、申請を行うことで、次の保育士試験では一次試験は合格扱いで、二次試験のみを受験すれば良いことになります。

    自分のスケジュールや仕事を踏まえ、保育士試験合格を目指すことはもちろん、短期集中型で一発合格を目指すという方も少なくありません。 この場合、養成学校に通うよりも短期間で保育士資格を取得可能です。
   自分のペースで保育士を目指すことができるのは、大きなメリットではないかと私は思いました。

③自分の知識を生かすことができる
    これは私自身にとって大きなメリットだったのですが、一次試験の科目に「保育の心理学」という科目がありました。大学で心理学を専攻していたため、心理学への勉強時間を他の科目に当てることができ、時間が限られた中での勉強では助けになりました。
    実際に子育てを経験した方や、子どもに携わる仕事に就いている方には当たり前の内容が試験で出題されることもあるので、自分の知識を活かして資格の取得を目指すことができます。


保育士試験、2度目の挑戦で無事合格!

    私が初めて保育士試験を受験したのは、2016年の4月のことでした。このときは残念なことに、一次試験9科目のうち6科目の一部合格で、一発合格とはなりませんでした。
    その後、2016年10月に行われた2度目の挑戦は、勉強の甲斐あって残りの3教科も合格し、一次試験を突破しました。さらに、同年12月に実施された二次試験では、造形表現(絵画)・言語表現(読み聞かせ)を選択し、非常に緊張した中、試験に臨みました。
    最終的に、2017年1月には合格通知書が送付されて合格を知り、同年3月には保育士証が手元に届き、「保育士」を名乗ることができるようになりました。


「保育士試験」はゴールではなく、プロとしてのスタート

   保育士試験を実際に受験して驚いたのが、老若男女問わず多くの受験者がいたことです。これだけ多くの人たちがそれぞれの理由で「保育士資格」の取得を目指していることに、身が引き締まる思いがしました。

    また、保育士試験の勉強をしていると、法律が改正されたことによる変更点が出てきます。せっかく覚えた内容を再び覚え直さないとならない苦労もありましたが、子どもたちにとってより良い保育を目指すためには、必要な内容ばかりでした。
    この経験から、保育士資格を取得した後も保育に関する情報はどんどんアップデートしていく柔軟性が、保育士に求められる重要な要素の一つではないかと考えるようになりました。

    資格の取得はあくまでゴールではなく、プロとして活躍していくためのスタートなのだと痛感する機会となった「保育士試験」となりました。