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プリキュア全シリーズ観てないファンは「ニワカ」なのか。

※この記事はこちらの動画の内容を一部抜粋しています。(画像タップで動画に飛べます。)


こんにちは。藤本ヒロシです。

突然ですが、皆さんはプリキュアは好きですか?以前のブログ記事でも書いた通りなのですが、僕は子供向けアニメ番組であるプリキュアシリーズにどハマりしている大人(大きなお友達)です。

2004年にスタートした「ふたりはプリキュア」という作品を皮切りにプリキュアシリーズは今や15年以上続く長寿番組となっています。そんな長期間に渡り作品が続くと、どうしても生まれてくる問題があります。それは「古参・新参の格差問題」です。もちろん古参のファンであっても理解のある方がほとんどです。むしろプリキュアシリーズのファンは民度が高い印象を僕は持っています。それでも一部のファンが「プリキュア全シリーズ観てないファンは本当のファンとは言えない!ニワカだ!」とTwitterなどで主張している場面をちらほら見かけます。正直に言うと僕はこの気持ちが分からないわけではありません。プリキュアシリーズは毎年キャラクター、ストーリー、世界観に至るまで作品自体が変わる為、全シリーズ観ていなくても十分楽しめるものなのですが、全シリーズ観ている身から考えてしまうと全シリーズ観ているからこそ楽しめる部分がある事も確かです。「伝統」と言われるような全シリーズ通して見られるお決まりの演出があったり、過去のシリーズから変わらず制作に参加している作画監督、脚本家の方々のシリーズごとの特色を楽しんだり、年に一度あるオールスター映画の登場人物を全員知った状態で観れたり…とシリーズ全体を知ることでよりプリキュアシリーズを楽しめることができると思います。

…ですが、だからと言ってそれをファン全体に強要することは僕は間違っている、と思います。

先ほど書いた通り、プリキュアシリーズは毎年キャラクターや世界観に至るまで作品自体が変わる作品なので、「このシリーズは好きだけど、このシリーズはそこまでハマらなかった。」と言うファンは必ずいると思います。そこで「このシリーズはこうこうこういう魅力があって〜」と反論したくなる方もいると思います。僕も反論したくなります。ただそれは世間一般では「めんどくさいオタク」と呼ばれるものになります。古き良きオタクって感じで個人的には好きですが、多様化の時代、人の感性もそれぞれです。オタク気質の方からすれば「中途半端な楽しみ方しやがって」と思うかもしれませんが、今はオタク気質の人じゃなくてもアニメを観る時代、ましてや女の子向けアニメを大人が観ることも普通になってきている時代です。プリキュアに限らず「ファン」とは、「作品知識を熟知している人」のことを言うのでしょうか。僕は楽しみ方も自由でいいのだと思います。

どうしても僕の語彙力と文書力だけでは不十分なので、この「ファン」に対する考え方で僕が感動した話をここで書かせて下さい。

毒舌芸人で有名な有吉弘行さんは、広島カープのファンとしても有名です。アメトーーク!の「広島カープ芸人」の回、有吉さんがゲストとして呼ばれた際、有吉さん以外の芸人さん達がマニアックな知識や選手達との交友関係を自慢する中、有吉さんはマニアックな知識を持っておらず、放送後カープファンの視聴者からバッシングを受けたそうです。その後有吉さんは自身のラジオ番組で

「ファンには、データ派と思い出派がある」という考えを展開しました。例えば野球であれば、「この選手が昭和何年に打った何号ホームランが〜」と詳細な情報を収集するのがデータ派、「あの試合は凄かった!」とその時の感動を噛み締めるのが思い出派、というファンを二種類に分ける考え方です。詳しく知りたい方は「有吉 データ派 思い出派」といった感じで検索して頂ければその時のラジオでの発言の書き起こし記事がヒットすると思います。僕はこの記事を読んだ時、雷に打たれたような衝撃を受けました。そもそも楽しみ方が違うですよ。そりゃ考え方も食い違います。元々昔からアニメを観ていたオタクという人種は僕を含めデータ派寄りな人間が大多数なのだと思います。でも思い出派の人間にとっちゃデータなんてどうでもいいんです。昔からの伝統の演出だとか、作画監督がどうだとか、作品が面白かったらいいじゃん!って話なんです。もちろんデータも大切です。そういった伝統があるからこそ今に続く面白さがあり、優秀な制作スタッフの皆さんが日夜努力を惜しまなかったおかげで15年以上プリキュアシリーズは続いているんです。でもそれはデータ派同士で語ればいいんです。プリキュアというシリーズが長く続くことで、元々データ派寄りのオタク気質の大人が楽しみんでいたプリキュアシリーズは今、思い出派の大人も数多く楽しむようになりました。(もちろんプリキュアという作品は子供が一番優先されるべきですが。)先ほども書いた通り現代は多様化の時代、作品の楽しみ方も自由でいいのだと僕はこの有吉さんの考え方で思い知りました。

長々と書いてきましたが、データ派でも思い出派でも、「今のシリーズは知らないけど子供の頃、ふたりはプリキュア観てたな〜。」というあなたも立派なプリキュアファンでありニワカなんかじゃありません。そこに優劣はありません。今後、この考え方がもっと広まってプリキュアという作品をそれぞれの楽しみ方で楽しめたらいいな、と僕は思います。


2019.8.4 藤本ヒロシ


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