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【平原学さん、誕生日おめでとう記念ショートショート】

「それなに？」
「DS」
「デラックスステーション？」
「とうちゃん、あのね」
　息子が顔を上げた。
「これが駅にみえるの」
「見えないけど、英語には弱いんだよ」
「そういう問題じゃないと思う」
「でも、なんかの略だろ」
「たぶん」
「デーモン水道橋博士」
「そんな人、いたような気がする」
「いねえよ」
「ふざけてるんだったら出ていって」
「答えを教えてくれたら出て行くよ」
「ダブルスクリーン」
「ふつうすぎてつまらん」
「ホントだって」
「え、それ正解なのか」
「ホントだから出ていって」
「次はトリプルスクリーンになるのかな」
「ならないと思うから出ていって」
「まだ遊び足りない」
　ついにキレた息子がニンテンドーDSを投げつけてきた。
「いたたた。ダメージスーパーだ」
「まだいうか」

（了）