KASHIYAMA the Smart Tailorの出張採寸が超便利な件

こちらのnoteではファッション業界の最新ニュースを1週間に5本程度解説し、その先に起こり得る事や豆知識を盛り込んでご提供いたします。
先週のピックアップニュースは下記の通りです。

・KASHIYAMA the Smart Tailorの出張採寸が超便利な件
・WEARが成長鈍化している理由
・ファッションブランドがTwitterをあまり活用していない件について
・古着はECに向いていない?
・リアルに進出してきたEC企業まとめ


KASHIYAMA the Smart Tailorの出張採寸が超便利な件

ZOZOSUITの影響か、ファッション業界はオーダー関連のニュースで非常に盛り上がっております。ZOZOより早くオーダーに乗り出した事業者も多くありますのでZOZOSUITに追随した訳ではないんでしょうけど、ZOZOの発表がセンセーショナルなせいか、どうしてもそこが中心に見えがちです。

ZOZOがオーダーシャツをリリースしたので、最近のオーダーサービスをまとめてみた

昨今のオーダーサービスに関しては以前にまとめていますので良かったら参考までに。

で、ZOZOSUITを試してみた記事って結構多くあるんですが、その他が少ない印象。中でも個人的に超気になっていたのが「出張採寸」を掲げるKASHIYAMA the Smart Tailor。正直、オーダーがコモディティ化してくると差別化要素は「ブランド」になるので、ブランド化を目指してないところは微妙な気はしていました。なので本命はコナカさんの「difference」かと思っていたのですが、KASHIYAMA the Smart Tailorの出張採寸を体験してその考えが覆りそうです。。では早速その体験レポートをご紹介いたします。(ちなみに僕はオーダー系の製造・採寸周りの知識はズブの素人です。なので一般消費者目線で超初歩的な質問を採寸師さんに投げかけております。)

○まずはwebで予約

webで予約する際に「出張採寸」、もしくは「店頭来店」して採寸サービスが受けれます。(店舗は現在19店舗)今回はもちろん出張採寸を選びました。

来訪予約で日時を決定します。あとはメールの通知が来て来訪時間が確定します。

○採寸師到着!

で、当日になると来訪直前にお電話でお知らせが。見た目はめっちゃダンディなアラフィフな感じのおじ様が来られました。これは見た目だけで安心感が…。これが採寸の素人だったとしても戦略的に成功ですね。


○まずは生地を選択

生地は柄を除くと大きく3パターンに分かれます。

ウール50% ポリエステル50% 30000円
ウール100%                   40000円
インポート生地          50000円

という分類。

で、もちろん裏地も選択可能。

○続いてディティール

絵型を見せてもらいながら、ディティールを選択していきます。

・ラペル
・ポケットの形状
・ベント
・ボタン
・ステッチ
・ベストの有無

あたりですかね。これらをしっかり意味を教えてくれながら選ばしてくれます。

○で、採寸へ
ここから採寸スタート。

素人目には、意外と測る箇所少ないんだなーと。フルオーダーでもパターンオーダーでも測る箇所は変わらないので、初めて採寸を受けましたがあっという間に終わりました。

で、こんな感じでデータが取られます。ここがアナログなのがちょっと気になる。iPadとか用意しておいて、データ入力を現場で済ませば楽チンなのにと思ったり。

トータルでかかった時間は45分ほどでした。で、色々と質問してみたんですが色々と驚きの事実が。。

○なんと1日800着の発注が!
どれくらい売れるんですか?の質問に対して、なんとオーダースーツは1日800着の発注があるとの事。平均単価40000円と仮定したら1日で3200万円の売上。一ヶ月約10億円なので、このままいけば年間120億円です。これだけ発注入ると製造大丈夫?と思うんですが、中国に専用工場があるようで。。しかも第三工場まで準備中。樫山恐るべし…。ちなみに採寸師は全国に150人いて、店舗対応・出張でフル稼働。これだけ需要あったらちょっと足らないくらいですね。ただ、全員が全員、僕のところに来てくださった方のようなベテランさんではなく、オーダーは未経験で研修を受けただけの初心者の方もいらっしゃるようです。それでもアパレル経験者ですからそんなに支障はなさそう。で、肝心の商品到着なんですがリードタイムは早くて10日!めっちゃ早い…。大概どこも2週間くらいはかかるので、10日は競合と比較しても非常に早い印象です。(物が届いていないので製品に関してはまだ何とも言えませんが。。)

サイズデータさえ獲得できれば2着目以降は採寸いらないんで、顧客獲得する為のコストだと考えたら出張採寸する費用もペイできそうな気がします。webで言うところのCPAという捉え方ですね。

○リソースを上手く有効活用
大手アパレルだけあって、店舗や人員を確保できるところがこのサービスにとっては非常に大きな強みになっています。五大陸とか個人的にちょっと軽くみていたんですが(偉そうにすみません)、そのリソースがめっちゃ活かされていて戦慄しました。専用工場を用意しているところも、やはりアパレルメーカーとしての強みですね。発注めっちゃ入ったはいいけど、捌けないなんて事態があっては元も子もありません。(ZOZOの悪口ではありません。)あとは出来上がりが気になるところなんで、またそれはレポート致します。ZOZOが今年度、PBにて200億円の売上を掲げていますが、KASHIYAMA the Smart Tailorの売上(予測)でも届かないので、どれだけハードルが高い目標値かよくわかりますね。

ZOZOのPBは200億円売れるのか?

上記記事では少し試算してみておりますので、良かったらご一読ください。

ただ、オーダーサービスって選択するポイントが逆に増えてしまいます。マスは「選ぶのが面倒くさい」というインサイトかと思いますので、規模でいうとそこまで伸びなさそう…。パターンオーダーってサイズ展開が増えたようなものなので、「失敗したくない」「選ぶのが面倒くさい」人たちはサイズ展開豊富で安いユニクロで十分事足るかと。。


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深地雅也

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深地雅也

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