「全員、トンチキ。」、“不倫ドラマ型コント”という新ジャンルを築いた「黄昏流星群」が我々に教えてくれたコト

新ドラマはひと通りチェックする私だが、この秋一番気になったのが「セカンドライフに差し掛かった男女の切ない恋を描くドラマ」と宣伝されていた「黄昏流星群」である。番組公式ページには「人生の折り返し地点を通り過ぎた男と女が図らずも落ちてしまったあらがえない運命の恋、その恋を取り巻く大人たちの人間ドラマ」とあった。まさしくターゲットにドンズバ世代の私なので、観ないわけにはいかない。最近、リアルではめっきり色恋から遠ざかっており、たまに胸がドキドキしたと思えば不整脈という状況なので、せめてドラマにでも浸ってときめきたいと思ったのだ。

ところが、第1話で早くもその目論見は打ち砕かれる。不倫ドラマと聞いていたので「金妻」や「昼顔」のような悲しくも切ないラブストーリーを期待していたのに、フタを開けてみれば、往年の大映テレビを彷彿とさせる見事なトンチキドラマだった。とにかく、演出が珍妙。たとえば、主人公・瀧沢

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