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泳げないけど・・・なにか?     夢はトライアスロン完走(2)

泳げない大賞からスイマーへ

何事もやる前にあきらめていた私が、おもりが1000キロ ついた腰を上げた

3種目からなるトライアスロン完走に為には、まずは泳げるようにならなくては。
参加させてもらった練習会で出会ったコーチに水泳のプライベートレッスンをお願いした。
レッスン初日コーチは、
「まずはどのくらい泳げるか見せてください」
バタバタと手足を全力で動かした・・・・・
15mぐらいは進んだだろうか。意気揚々と自分が泳いだコースを振り返る。
なんと!プールサイドから1cmも進んでいないではないか!

「今まで何百人と泳げない人を指導してきましたが、井上さんが間違いなく”泳げない大賞”グランプリ獲得ですね」
コーチが、嘆息して言った。この時は、さすがの私も不安になった。
私、泳げるようになるかしら・・・・・
そしてコーチは言った
「今日の練習は水に入ってブクブク、苦しくなったらパーっと息を吐いてください」
ブクブク・パー
ブクブク・パー

できる?できない??
やってみなくちゃ分からい!!!

ある日、本当に突然泳げるようになった。
泣きたくなるような試行錯誤と必死のあがきの末に、ファンファーレつきでゲートが開くというのは、おそらく水泳だけに限ったことではなく、人生のあれこれにも共通することに違いあるまい。
この時は、泳げるようになったと言っても、ようやく25mを泳ぎ切ることができる程度。トライアスロンは1500mを泳ぐ。
25/1500m、まだまだ先は遠い。
だけど、0を1にすることは、なにより価値が高い。
何事も最初の勢いをつけるのが大変だ。多くの人が、ここで諦めてしまう。でも、必ずゲートは開くのだ。信じて我慢強く続けた先に転換点が待っている。

そして、私は無事にトライアスロンデビューを果たす。

大事なのは気持ちをセットすること。
為せばなるのだ。こんな風に言うと単なる精神論みたいに受け取られがちだが、そんなことは絶対にない。気持ちさえセットできたら少々ムチャなことでも人間はやり遂げることができる。私はこれまでも、こうしていろんな“ムチャ”を実践してきた。

決してムチャをすることをお勧めするのではない。
しかし、能力があるのに自分を過少評価することほど悲しいことはない。例え、やりたいと思ったことが失敗に終わったとしても、それで何が変わるのか?経験と言う財産が残る。それ以外に何があるのだろうか?



泳げないけど・・・・・なにか?
夢はトライアスロン完走(3)に続く。

 

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