蕗ノート 山海綴方(やまうみつづりかた)

孤独を餌にクリエイト

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最近の記事

10years

霞城公園の桜が満開だという話を耳にした 10年前の春、私はそこで満開の桜を見上げていた 何も持っていなかった 倫理観の無いことを沢山していたし そういう自由しか持っていなかった いわゆる浮浪者 野宿をしたり、電車で寝たり 駅前のベンチで寝ていて 友人から危険人物と間違えられたり もう1年以上働いていなかった どう頑張っても、世の中でうまく働いていける気がしない 未来は何も見えなかった 何も出来ず暗い部屋にいるのが苦しくて ただ闇雲に山に入って 山を巡っていた 不思

    • ライン

      何度も訪れている奈良の三輪山に 5年ぶりに向かった ここに来るといつも裸足で御山を登らせて頂いていたのだけれど、世界中に蔓延しているあの感染症のおかげで、昨年から登拝禁止となっていた 登れなくともご挨拶を…と 目指した境内には、人がいっぱい 年始の話ではない 年末12月30日 それも後から後からやってくる 最後に三輪さんに登った時 嫌な感じがした 踏み荒らされた聖域 登山感覚の大勢の人 薙ぎ倒された木々 大量に置かれた酒瓶 弱っているような お困りのような そ

      • 四十にして惑う

        人生で初めて40度の発熱 (インフルもかかったことがない) ※ちなみに40.2度まで上昇 SARS-CoV-2に感染した かかりつけの医者に朝イチ(病院が始まる前から)電話したのに 発熱外来は当日受付ですでにいっぱい 抗原検査したらどうですか? と一言 土日熱と悪寒と咳と鼻水に苦しみ続けて 日曜診療は発熱は受け付けていないと言うので月曜まで待ったのに かかりつけからこの仕打ちか… と思うと涙が出そうになった まだ高熱の中、仕方が無いので検査キットを買いに行き、つ

        • 選挙誘導

          仕事が終わった 仕事中忙しくて見られなかった会社のライングループには 「明日は選挙ですね!〇〇に入れてください」 とラインが来ていて、仕事の疲れと相まって心底うんざりした。 東京で就職して、山形で協力隊になって 協力隊なんて八方美人みたいなものだから だれも彼も、「〇〇に入れて」と行ってきて あぁ面倒だなと思っていたら店員割れで選挙なしとかギャグみたいなこともあるのが僻地ならでは は置いておいて 少なくても私は20歳で選挙権を得てから、自分が投票できる選挙は、誰に言われ

          たばこ記念日

          久しぶりに飲み会 ほろ酔い千鳥足で、 昔、一緒に暮らしていた人の家に行くと 友達が作ったタバコが無造作に置いてあった それをそいつが吸うので 何を思ったか 生まれてこの方、吸ったことの無かったタバコを吸うことにした くわえてみたことはあるし 吐いてみたことはあるけど 火をつけて吸ったことがない私は 密かに 好きなミュージシャンがタバコの煙で遊ぶ姿に憧れていて かわいい女の子が映画の中でふいにタバコを吹かす姿に憧れていた しかしながら #厳格な家庭 の我が家 お姉

          Imagine

          ジョン・レノンが優しい口調で唄うこの曲を私はずいぶん長い事、嫌いだったように思う 35度を越える猛暑らしい猛暑が続く 仕事は忙しい。クーラー無しに成り立たないけど、みんながクーラーをガンガンにつければ、ますます暑くなっていく 私が、自分が、何に繋がっているのか 私は海辺に住んでいる 温暖化で海面上昇が進めば、ここも住めなくなるのだろうか 火力発電を少なくして、原子力発電も含めたクリーンなエネルギーをとの呼びかけが最近は、多く聞こえてきて辟易する。その原子力発電が、ど

          五輪なんてないさ五輪なんて嘘さ

          寝ぼけた人が見間違えたのさ〜 私はスポーツが好きだ 見るよりやる方が好きだけど、色んな技を見たり、自分がやっていたスポーツを観戦して研究するのは好きだ… だけど、東京オリンピックは複雑な気持ちになるから見たくない。 一番目 復興よ! 復興オリンピックだったはずだったけどどうしたの? 東日本大震災から10年…とかそういうの開会式なかったよねそれはどういうことかな? うちの店のお客さんでも、福島近隣の食材買いたくない人は今でも多いし、移住したくない県ナンバーワンは福島

          五輪なんてないさ五輪なんて嘘さ

          この世界の片隅で

          シナの世界のハイシーズンが終わろうとしている… いや、実際には来週、再来週、梅雨が続けば続くのでまだ終わらないといえば終わらないが… 6月中旬、シナの木から皮をはいで始まった一連の作業が、煮た釜の数を数えることによって終わりが近づいているのを感じる。 この世界…シナ界は、あと20年もすれば無くなってしまいそうな世界の中で、色んな人たちの想いが交錯し、悲しみを生み、苦しみを生んでいる。 後継者、後継者言われるが彼らが思う後継者はなかなか育たない 自分の子どもに教える以

          2021夏の行方

          旅行行くな、遊びに行くな、集まるな、お酒飲むな オリンピックはやります・来てください オリンピックではお酒も飲めます 山形にいるとほぼ通常運転 県内・東北近辺なら旅行出来るし 昼も夜もお店でお酒飲める、夜8時以降も外食できる から実感無かったけど 東京近辺の人は、耐え難いんじゃないかなと感じた。 こんな状況でまだまだ規制が続く中オリンピックやることに対して、絶望感を抱いた。 本当にやるのか… お祭り騒ぎを… 今年に入ってからいくつものイベントが中止になって、まさにオリン

          「国民こぞって」への違和感

          今年は、年号が変わる(天皇が変わる)ことが事前に分かっていたためか、ゴールデンウィークの真ん中、5/1が祝日になり、祝日法の適用で、前日も翌日も祝日になり、十連休になる と知ったのは、先月末。    ちなみに私の職場で、十連休が話題に上がったのは、ついこの間である。 カレンダー通りの休みでない職場だと、ゴールデンウィークだろうが、シルバーウィークだろうが、関係ない。 むしろ、仕事としては忙しい日が続くことになるのでしんどい。 「十連休とかまじどーでもいい」 そう思って

          8年、悲しさの理由

          東日本大震災の祈祷が始まってしばらくして、ポロポロポロポロ涙が出た。   あの震災で、私の知ってる人が亡くなったわけでも 私の大切な人の大切な人が亡くなったわけでもないのに どうしてこんな風に悲しいんだろう。      瓦礫の町を想う。 帰れなくなった場所を想う。 3/11、あの日まで、私は、私の暮らしに疑問なんて抱かなかった。 東北から食料が来なくなって 東北から電気が来なくなった そうして私は、私を含む都会に生きている人が、自分の生きるのに必要なものを誰かに作っ

          田畑耕しながら世界を想う

          「田畑耕しながら、世界を想う」 田舎暮らしを志向していた頃、描いた生活はそういうものだった。     今、お手伝いではあるけれど、田んぼの作業をし、 畑で野菜を作り、庭や畑や山のものであれこれ作って生活する。少しずつ、かつて描いたような日々を過ごせている。 山形の小さな町にいた時には、なかなか映画館やライブハウス、美術館、博物館は遠く感じたけれど、今いる地域はけして近くはないのに、心理的に近く感じて、映画を観に行ったり、音楽を聞いたり、絵や織物、工芸を見たりする機会が増えた

          改正よりやらなきゃいけないこと

          今更ながら、憲法改正草案を読んだ。 超、上から目線の文章。 言葉一つ一つ、変えたいらしい。 ※全文ダウンロードして読めます。 http://constitution.jimin.jp/draft/   憲法は 国家機関が暴走しない為に、 国家機関が国民の権利を侵害しないように あるんだと学校では教わりました。   それって、国民側が「変えよう」ってなったら変わるのであって、国家機関の都合の良いように変えていいものじゃない。 そんなことが許されるなら この70年以上、国家

          改正よりやらなきゃいけないこと

          地域おこしの証明

          地域おこし協力隊の任期を終える友人の活動報告会に参加してきた。 友人は、地区に密着し活動するタイプの協力隊。 私も毎年1、2度、彼女に誘われその地区を訪れていたので、報告会には見覚えのある方々の姿があった。     今までも、友人の地域おこし協力隊員が任期を終える度、幾度も参加してきた活動報告会。 今回も、最初はいつものように自己紹介から始まり、3年間、どんな活動をしていたかの話になった。 なった…はずだが いつの間にか、友人Nが調べて調べて調べ尽くした文化財の話になっ

          自分自身に囚われない

          朝、出勤前に知り合いのおばあさんがカートを押しているのを見かけて、ビックリして、急ブレーキを踏んだ。 家族と合わず、追い出されるように施設に入ったはず。可哀想だと私達が憐れんでいる間に、彼女は悲劇のヒロインより、自分がそのまま自分でいられることを選び、逞しく生きていた。      私も、私以外の人も、頼まれてもいないのに、自分自身に囚われている。 やってみればできることも、出来ないと思っていることも多い。 私は、以前は就職しないと暮らしていけないと思っていた。でも調べて

          苦しい胸の内

          「実は…」 と言われるとドキッとする。 20歳ぐらいの頃から、色んな人から個人的に悩みを打ち明けられるようになった。 「実は、同性しか愛せないんだ」 「実は、うつ病を発症しているんだ」 「実は、創○学会の二世なんだ」 「実は、結婚して長いけど不妊なんだ」 「実は、結婚して子どももいるけど好きな人がいるんだ」   突然打ち明けられることも だいぶ悩んで打ち明けられることもある。     そして、それはたいていこちらはどうにもできない話で、ただ誰かに話を聞いて欲しいんだなと気