高宮さんがオーラスのトップ目からドラの東を切り、露骨にホンイツをやってた親のひなたんにインパチを打ち込んでラスまで転落した。この打牌はアリなのか？　それを検証していきたい。

実戦の経過

Mリーグ3/14 (火)第２試合

二階堂瑠美×高宮まり×鈴木優×日向藍子

南４局

高宮さんの配牌はこう↓

南をポンするか、リャンメンリーチしてアガれる見込みはある。とはいっても、かなりアガれそうという手でもなく、まあ成り行きしだいやね。

１巡目、ドラの東がきた↓

２着目の親ひなたんとは9400点差。ポンされてアガられたらトップを逆転される。この手だと切りにくいよな。

アガれそうな手だったら字牌のドラは第一打に切っちまえというのはセオリーとしてある。１巡目に字牌のドラが特定の誰かにポンされる確率は３％だ。それっぽっちだから切っちまうのも有力。でも、この手だと、そのリスクを負うほどなの？って気がするね。

８巡目、こうなったところ↓から５ｐ切りでホンイツに向かった。

同巡、親のひなたんが下家の切った９ｓをポン。ソーズのホンイツであることがほぼ確実になった↓

ひなたんの手から中、３ｓと切られた↓

染め色があまったら50％以上はテンパイ。染め色は切れなくなる、というのが一般的なセオリーだ。

11巡目、５ｍツモでテンパイした↓

ドラの東を切ればテンパイだが、これで振り込みになったら親マン以上はほぼあるだろうから、３着以下に落ちる。どうするか？

しばらく考えた末に切ったら、インパチの振り込みになってしまい、ラスまで落ちた↓

次局１本場は優さんがアガって終了。高宮さんはラスった。

というのが実戦の経過ですね。

ドラ東の危険度は？

ドラ東の危険度はどの程度だったのか？　それを考えてみたい。

これは見た目よりは低い。

・親のひなたんは序盤から東がトイツで入ってたらホンイツに走らず棒テンするはず。なので少なくとも序盤のうちは東がトイツではなかった。

・切れてない字牌は東と南だけ。濃度はけっこう高い。

・２～４着の点差が小さいにも関わらず、クイタン赤みたいな手に走ってる者がいない。東を脇が持っている可能性は十分ある。

・この巡目なら誰も持ってない可能性もそこまで低くはない。

以上から、じつはひなたんにドラ東で振り込む可能性はそこまで高くはない。途中で東がトイツったケース（実戦はこれ）と東単騎に当たるケースだ。

俺の体感では10～15％くらいかな。この程度だったら勝負するのは悪くない。

問題は打点なんだよな。単騎待ちでも親マンになり、振り込むと３着に落ちる。シャンポンだったらインパチになり、ラスまで落ちる。着順の落ち方がヤバい。

一般に、オーラスに勝負していいかどうか決める条件として、振り込んだときに着順１つ落ちならGO、２つ落ちならSTOPの法則がある。着順２つ以上落ちそうな勝負はしちゃいかんのだわ。