見出し画像

【雀ゴロ】麻雀で暮らすために必要なものとは?

太古の昔、『裏モノの本』ってムックに書いたやつです。
それから10年以上も経って、まさか本当にそれを実践しようとするハメになるとは(;^ω^)
内容的には今も考えはまったく変わってなくて、これは本当に基本だと思います。
このときは、このムックの編集長と一緒に麻雀を打ったことがあったため試しにこの原稿を依頼されただけでしたけど、このとき書いた内容が印象的だったようで、以後もときどき依頼されるようになりました。

画像1

このときの俺のプロフ↓
福地誠=文
天下の東京大学に入るも麻雀にハマる。雀荘のメンバーなどしているうちにできちゃった結婚。やむなくカタイ職業に就こうとオーラス8年生で卒業、竹書房の麻雀マンガ誌の編集者になるも、会社に来ず雀荘でゴロゴロしていてクビ。今は麻雀ライターなどしている。33歳。

画像2

カモさえ見つかれば

麻雀でそれなりに稼ぐことは難しいことではない。自分よりヘボな麻雀グループに潜り込みさえすればいい。他の連中よりも麻雀が上手かったり、人間としてズルかったりすれば、生活を潤させることができるだろう。

しかし麻雀で生計を立てていこうとすると、それは途端に困難なことになる。定職を持たずに喰うためには、月に20万円以上をコンスタントに稼ぎ出さなくてはならないからだ。

何よりも定職のないことがカモ探しを格段に難しくしてしまう。同僚や仕事先が相手だったら、麻雀で多少カモったとしても許してもらえるに違いない。しかし相手がただの知り合いだったら、一度か二度、大勝ちするだけで、もうメンツに加えてもらえないだろう。

断定的な言い方で恐縮だが、麻雀で喰うための方向性は2つある。一つはフリー雀荘(編集部注/「お1人でも遊べます」の看板が目印の、フリーの客同士で対戦できる雀荘)など不特定多数を相手とする場で常に勝てるように強くなる方向。もう一つは接客に徹する方向である。

画像3

徹底して強くなる道と、肥え太ったダンベエ(金持ちの日那衆。要はカモ)に喰らいつく道。イメージとしては、孤高の高みを目指す道と、ブライドを捨ててサービス業に徹する道。方向性は明らかに反対なのだが、麻雀で喰おうとするなら、どちらの要素も必要とされる。

今回この原稿を書くにあたり、筆者が取材した、裏の世界で20年以上も喰っているX氏は言う。
「卓に座らせるまでが仕事の9割。後は100%勝てるんだから簡単だ」

素人を高レートの場に引っ張り出すことも、勝ってしまうことも、どちらもプロフェッショナルな仕事のうちの必要不可欠な側面なのである。しかし多少は麻雀に自信があるけれど......といったレベルの人間がX氏のような存在を目標に置くのは、少年野球のエースが大リーグ人りを目指すようなもの。それくらい道のりは遠い。まずは身近なところとして、筆者の個人的な経験から具体論に入っていこう。

ここから先は

4,530字 / 5画像
この記事のみ ¥ 200

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?