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MacProというおばけパソコンを、発売したらすぐ買おうと思います。ぼくはイケてるデザイナーだからです。

この秋登場。モンスタースペックパソコンのMac Pro

この存在を知った瞬間ぼくは妻に「これ買います。」と宣言しました。

理由は、ぼくがイケてるデザイナーだからです。福田です。

今回は、Apple社が、どうやってぼくのようなイケてるデザイナーの自尊心を煽り、高額商品を売りまくっているのかを、被害者目線で分析してみたのでシェアしたいと思います。

ぼくのようなイケてる人をターゲティングしてビジネスを行っている人の参考になれば幸いです。


買う理由は、機能性でも美しさでもない。

ぼくはデザイナーというイケてる職業について10年くらい働いています。なのでスマホはもちろん、イヤフォンもタブレットもノートパソコンもデスクトップも、すべてApple製品です。

↑イケてる顔

もちろん、使いやすさやデザインの美しさが抜群であることも買う理由のひとつではありますが、冷静になって世間を見渡せば、Windowsパソコンも全然使いやすい(画面とか触って操作できたりする)し、今やどこのパソコンもシンプルで美しいデザインになっています。

しかし、ぼくらイケてる消費者は、そもそも他社製品とApple製品を比べたりはしません。そういう次元で買い物をしてはいないんですよ。なにせぼくらはイケてるんですから。


欲しいのは自尊心。

ではぼくらイタイ人。。。いや、イケてる人種にとって(冷静になると自我が崩壊する)、他社製品とApple製品の違いは何なのでしょう。

それはズバリ、自尊心です。

ぼくらはオフィスを移動するときに、MacBookをカバンに入れたりなんかしません。手に持って移動します。

待ち合わせ場所につく前に、AirPodsを耳から外したりなんかしません。つけていることに気づかない振りをして「ごめんごめん」と登場します。

iPhoneにカバーをはめて、リンゴマークを隠したりなんかしません。友人との食事中にも「あ、仕事の連絡だ。」と言って、高々とiPhoneXS Maxを掲げます。

そう、ぼくらが欲しいのは、部下や友人からの「かっこいい人」という、キラキラした羨望の眼差しなのです。(「イタイ人」という卑下の眼差しは徹底して無視します。)画面の割れやすさやインターフェイスの説明不足感にはお構い無し。PCにUSBポートやCDドライブがなくても外付けデバイスを余裕で持ち歩きます。むしろ、その機能がないからいい。説明不足だからいい。画面が割れやすいからいい。という無茶苦茶なこじつけで理論を展開します。ぼくらは、常人には理解しがたいセンスを持ち合わせているからです。


生活を何かと演出したい。

ぼくらはイケてるので、商品に必需以上の価値をもとめます。それはつまり、格、箔、ステータスとよばれているアレです。

ぼくらは単にその商品を直接消費するだけでなく、その商品にまとわりつく物語の奥ゆかしさも消費しようとする貪欲さを持っています。

平凡な暮らしに飽きている平凡なぼくらは、、、いや、非凡なるセンスを持ち合わせているぼくらは、そのセンスを証明しようとして、ドラマチックな物語に事寄せて自分たちの生活に彩りを加えようとします。

平安歌人たちが行ったこともない歌枕に自ら思い入れを深めていったように、ぼくらは好んでリンゴマークの意味に陶酔しようとします。


ぼくらが持つ「良さ」の尺度。

この記事を読んでいる経営者の皆さん。もしあなたがApple社のように価格競争から脱出して、ぼくらに高額商品をたくさん売りまくりたいのであれば、あなたがデザインすべき「良さ」は、便利さ(科学的価値)でもオシャレさ(芸術的価値)でもない。それを使っている自分に価値があるかのような思いを満たす記号(宗教的価値)です。(※宗教的価値についてはオンライングループで詳しく書いたので興味があれば参照してください。)

そう、カスタマーに自尊心を与えるための手段として商品やサービスを提供する企業は、競合との争いや価格競争から抜け出して、独自の市場を持ち、集客不要の状態を手に入れることができるのです。

ぼくらイケてる人種の思考が、少しでも参考になれば幸いです。


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