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「ぼく」が社会にシェアされる。寄生虫的はたらき方のススメ。

ぼくは現在、4社のCDO(最高デザイン責任者)として働いています。福田です。

おもな仕事内容は、ロゴマークやwebページ、その他販促物の制作。インナーブランディングマニュアルの制作。目標達成に必要な制作物の提案、制作、およびスケジュール管理。制作物と理念との間に矛盾がないかの確認と改善提案。社内デザイナーに対する制作物の添削、アドバイス。。。

など、週一回のペースでオフィスに現れてデザインに関するいろいろを改善しながらうろうろして会社の売上に貢献する。という係です。

今回は、なぜぼくがこの、フリーランスともサラリーマンとも経営者ともつかない働き方をしているのか。またその働き方の心地よさについてお伝えしたいと思います。


なぜこの働き方なのか。

ぼくは子供の頃から絵を描くことが好きで、18歳の頃まで芸術家を目指して生きていました。毎日毎晩絵を描いていたので、高校時代なんかはデッサンモンスターとして恐れられていた(と記憶している)ので、ピカソくらい普通に超えられる。と過信していました。

ところが大学入試で「描く動機」を問われたことをキッカケに突然「何のために絵を描くんだぼくは。」と、描く意味を見失ってしまいました。それまで絵を描くことしかしてこなかったし、絵うまいキャラというポジションを足場に生きてきたぼくは、生きる意味を見失ってしまって、1年半くらいの間、廃人のような生活、いや、死人のような生活、いや、ウォーキング・デッドのような生活を送っていました。


寄生虫でいい。

そんな中、ぼくの目の前に彗星のごとく現れたのが、木村さんというおじさんデザイナーでした。彼はぼくの目を見るなり「絵を描くことに動機なんかなくていい。いや、ない方がいい。」と言いました。

木村さん曰く、「描く動機が自分の中にないなら、社会から動機を借りて、代わりに自分が出力する係に徹するがいい。そうすることで君の価値は最大化される。」と。

その時にぼくが思ったことは「なんて偉そうなおじさんなんだ!うざい、うざすぎる!」でした。

しかし、そのおじさんがデザイン会社の社長としていい感じに働いているのを見て、この人の言う通りにすればまずは社会復帰できるかも。と考えて、その2週間後にそのおじさんの会社にイラストレーターとして就職。まずは寄生することになりました。


社会人として終わっていてもいい。

ただ、サラリーマンとして働きはじめると、ぼくは自分が社会不適合者だということに気づいたのです。遅刻する。納期を守らない。連絡が途絶える。毎日下痢になる。。。

こんなマイペースに生きているのに何故下痢してるんだ。」と社長にキレられたこともありますが、ぼくに天才的なイラストレーションのスキルと卓越したデザインセンスが備わっていたので、ギリギリ許してもらって(と認識している)仕事を続けていました。


独立してもビジョンが弱い。

しかし、やがてぼくは、会社のトイレを独占しすぎたせいで(と認識している)、上司や同期に嫌われてしまいました。

そしていつのまにか会社を辞めることになり、独立を余儀なくされたのです。

クラフトマンとしてのスキルやセンスは抜群。マーケティングやブランディングの知識もある。しかし、描く理由がないぼくは、いかんせんビジョン(とお腹)が弱い。なので共感者もスタッフも顧客も集まらず、個人事業主の方から仕事をもらいながら、一人ビジネスを細々と続けることになったのです。


やっぱり寄生したい。

生活はできるけど、楽しいデザイナー生活を送れてはいない。と、悶々とした日々を過ごし、ぶりぶりと下痢を続ける毎日に嫌気がさしはじめた頃、またもやぼくの目の前に、通りすがりの彗星おじさんがあらわれたのです。

その櫻井さんという経営者のおじさんはぼくに「顧問としてうちに入ってほしい。」と言いました。

櫻井さん曰く「私と福田さんて価値観が近いと思う。想いが同じなのに別々にやっているって勿体無い。」と。

その時にぼくが思ったことは、「なんて怪しいおじさんなんだ。こわい、こわすぎる!」でした。

しかし、そのおじさんが研修会社の社長としていい感じに働いているのを見て、この人の提案通りにすればまずは現状打破できるかも。と考えて、その2週間後にそのおじさんの会社の外部顧問デザイナーとして寄生することになりました。


多くの企業に寄生したい。

会社の売上にコミットするプレッシャーはありますが、安定収入と働き方の自由が許される環境をいただいたぼくは、また生き生きと働きはじめました。

すると社長から喜んでもらえて、その社長の繋がりで「知り合いでロゴつくってほしい人がいるんだけど、これもできない?」「知り合いが新規事業立ち上げるんだけど、あれもできない?」と、紹介をいただくようになりました。

お金とチャレンジに目が無いぼくは、 ほいほいと仕事をうけて、その仕事が評価されると他の会社からも「うちも櫻井さんみたいに顧問に入ってほしい。」とオファーされるようになりました。

SNSで天才的なスキルを発揮している(つもり)様子を発信してもいたので、知らない人から「逢いたい」「手伝ってほしい」とお仕事を依頼されることも増えました。


人が決めた納期に追われたくない。

ただ、そういえばぼくは納期を守れないという社会人として終わっている人間だったことを思い出して(というかクレームをたくさんいただいて)、下請け的に単発で制作案件を受注することを辞めました。

そして、自分から経営に首を突っ込んで「何をつくるべきか」から提案するスタイルをとりました。目標数値だけ決めてもらって、制作点数も納期も自分で決める。

そうやって「福田はデザインで売上を上げる能力があるやつだ」と信用してもらって、その信用を足場にお金を投資していただくという、傲慢でアグレッシブなワークスタイルに落ち着いています。


時間給という概念がおかしい。

こういう働き方をして思うのは、給料と会社の売上をリンクして考えていない人が多い。ということ。

世界には「仕事とは、言うことを聞いて、お金をもらうことだ」という常識がまだまだあります。けど本当は、「仕事とは、人の役にたつことだ。役にたった結果として対価が返ってくる。それを社員みんなで分かち合うのだ。」です。

前者の場合、「こんなことしても、社会の売上につながるのかなぁ。」と思えることも、「指示されたんだから、その通りにやるしかないぜ。だって、給料の為だもの。」で納得できてしまいます。結果、会社の売上も健全に伸びず社員の給料も上がりません。


みんな寄生虫の方がよくない?

ぼくは、自分の業務内容と就業時間と給料を、自分で決めています。ぼくが契約している会社の社長は、ぼくがどういう業務をしてるかやどれくらいの時間働いているかよりも「どれくらい売上に貢献してくれるか」に興味があるし、そこに賭けて報酬を支払ってくれている。ぼくは自分のできるデザインでそれに応える。そうやって信用を積み重ねていくことで、自分の報酬もどんどん上がるし、別の顧問先からもより多くの報酬をいただける。

そうやって能動的に「企業に寄生する」スタンスでみんなが働くと、どの会社も今より発展して、どの個人も今より幸せになる気がするんです。

そしてそういう働き方をみんながするようになると、「いいビジョンを掲げている会社」とか「世界をよく変えそうな会社」に人とお金が集まって、ビジネスで世界がよく変わることになると思うんです。


ブランディングとは、会社に合う寄生虫を集める営み。

だからぼくは、ブランディングデザインという仕事にめちゃくちゃやり甲斐を感じています。ブランディングっていうのは、企業や事業を、さも最善な商品に見せて販売することなんかじゃ決してない。「これを買えば得するよ」という理屈を超えた繋がりをデザインすることです。

運命共同体とかサポーターとか支援者とかプロジェクトメンバーとか、いろんな言い方がありますが、そういう存在として一緒に物語をつくっていく過程にジョインしてもらう仕組みをつくることです。

そのためにぼくは、これからも、下痢を続けながらも寄生虫として一生懸命にデザインを続けていく所存です。

おす。


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ぼくは、新たな寄生先をいつも探しています。そこでCDOレンタルをはじめました。ぼくを1日レンタルして、だれでもCDO(デザイン顧問)として使い倒せるサービスです。

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