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パルムドール受賞作 映画『ザ・スクエア 思いやりの聖域』あらすじアリ

面白い。


好きだわぁ!
観てる最中でもう「2が観たい!」「少なくとも3まだやってほしい!」と思った。
全然そんな話じゃないけど。。

前作『フレンチアルプスで起きたこと(https://filmaga.filmarks.com/articles/1385)』
は僕のオールタイムベストの3位ですが、
それがより深く鮮烈になって帰ってきた!

2時間半は正直長いなぁと思ったけど、それはいい意味で。

まだ終わるなよもっとやってくれ!と思ってたらほんとにもっとやりつづけてくれた!

これを機にリューベン・オストルンド監督の未公開作を日本でソフト化してくんないかな。。

以下、あらすじ







EDMっぽい音楽。ドアをノックする音。「起きてます?」

夜中までクラブで遊んでそのまま自宅ソファで寝ていた男クリスティアン。
二日酔いのままインタビューを受ける。
「美術館の運営で大事なことは?」
「金です。厳しい競争に勝つために新進アーティストをお客さんに紹介していかないと」とクリスティアン。

***

宣伝会議。赤ちゃんがいる。
みんな泣き声がうるさいと思っているが、文句を言えない。

「アイスバケツみたいな感じで拡散してもらえれば宣伝になるわ」
「アイスバケツって何の目的で始まったんだっけ?」
「何の目的もなかった」

筋萎縮性側索硬化症の寄付のためだったが目的を失って拡散されていた。

***

クリスティアン、トイレでスピーチの練習。
最初は原稿を読むが途中で原稿を捨ててマイクも外して語り出す。

本番にも同じことをする。練習通りに説得力を増すスピーチをして承認を得る。

***

クリスティアン、路上で男女グループに絡まれて財布とスマホを盗まれす。
一緒にいた知らない男性も巻き込まれた。
「怖かったなぁ」とクリスティアン。
「いや、怖くない」とその見知らぬ男性。

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スマホの追跡機能で調べてみると安アパートが表示された。
そのアパートのすべての部屋に
「返さないと警察に突き出すぞ!」という脅迫文を郵便受けに入れたらどうかと
部下がアイデアを出す。

ノリノリで脅迫文を作りプリントアウトしてアパートへ。

部下は「自分は投函まではしたくない」と言い出す。
クリスティアン「僕は有名人だから見つかったらやばい」と抵抗するが結局は自分ですべての部屋に脅迫文を入れる。

クリスティアンの車はテスラ。高級電気自動車。正しくてステイタスもある車。

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アパートの廊下の蛍光灯は感応式。
人の動きに合わせて点滅する。
省エネ的に正しいシステムだがチカチカしてうっとおしい。

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講演会。
客席には病気で暴言を叫んじゃうおじさん。
放送禁止用語もガンガン叫ぶけど、病気だろうからと誰もその人を追い出せない。

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脅迫状のおかげでスマホと財布がそのまま戻ってきた。犯人がだれかはわからない。

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クリスティアンがクラブで踊り狂うシーン。
これは『フレンチアルプスで起きたこと』にもあったシーン。

階段やベランダなど階層の違うところにいる人の会話など前作にあったシーンが今作にも散見される。

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クリスティアン、クラブで知り合ったアンという女性の家に行く。
セックスする直前に、アンが飼っているチンパンジーがクリスティアンの前を横切る。
アンは気にすることなく「さあ始めましょ」。

コンドームの中で射精すると、「私が捨ててあげる」とアン。
「いや自分でゴミ箱に捨てるよ」とクリスティアン。
ハンサムで有能な僕の子供を妊娠することを企んでいるのかも、とクリスティアン。
結局アンがコンドームを奪って嬉しそうに洗面所に向かう。

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美術館で展示中の現代美術の一つを掃除中にちょっと壊してしまった。
部下は保険会社に報告しないと言うが、クリスティアンは「完成状態の写真を見て修復しよう」と言う。
美術館としてはあり得ない行為。

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安アパートに住むある少年。
脅迫状を入れられたせいで両親から窃盗を疑われたとして、クリスティアンに激怒。

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数日後、アンがクリスティアンの職場を訪れる。
「あなたは私の名前覚えてる?」とアン。
クリスティアンは思い出せない。
「あなたは至るとことで女性と寝る男。あなたは権力で女性をひれ伏したい男なのよ」と罵る。

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美術館が、
猫を抱いた白人の難民の少女が爆破されるという宣伝動画をアップしてしまいすぐさま炎上。
クリスティアンは会議でちゃんと話を聞かずにOKを出していた。

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あるパーティー。
サプライズとしてモーションキャプチャー俳優が上半身裸でチンパンジーのモノマネをする。
高級な服をした上品そうな客たちにちょっかいを出して行く。
初めは笑ってそれをみていたが、どんどんエスカレートしていって男性を殴ったり女性の髪を引っ張ったりする。
筋骨隆々で強そうなので誰も動けない。見て見ぬ振り。
流石に1人が椅子で殴りつけるとやっと男たちが俳優を押さえつけてポカポカ殴る。

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クリスティアン、少年に謝ろうと電話をするが「現在使われておりません」

アパートに行ってみたが少年の家族は引っ越してしまっていた。

少年への謝罪動画を撮る。語り出すクリスティアン。
「僕は利己的だった。君のアパートに住む人たちを恐れていた。自分たちとは違う層の人たちだと思っていた。こちらの世界を憎んでいると思っていた。
偏見は僕だけじゃない。誰もが持っている。富の再分配について考えなきゃいけない。」
結局謝罪ではなく、第三者として語っただけのクリスティアン。
動画はアップしない。

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宣伝動画の謝罪会見。
クリスティアンは責任を取って解任。

記者「表現の自由の一線を超えた?」
記者「これが表現の自由の限界点だということを証明するのですか?」

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美術館で展示される「ザ・スクエア」

入り口に「あなたは人を信じますか?信じませんか?」という選択の矢印が書いてある。
信じるの方へ進むとその部屋の地面に正方形の白線。
その中には「ここに財布を置いてください。」
人を信じるといってたいた人が財布を置かない。

****

クリスティアンの娘のチアリーディングの大会。

連帯。信じる心。
今までこの映画で描かれてきたことの逆の世界。

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