生徒会長と4コマ 第4話(結)「レジェンド」


~~~~~~~これまでのあらすじ~~~~~~~~

かつてはおちゃらけたユーモア少年だった自分。しかし、小6の児童会長選挙当選を機に、学校を引っ張る会長職にどっぷりと浸かってしまい、頑なにモノを考えようとする「お堅い」人間になってしまった!

失ったユーモアを取り戻すために、中学からの友人であり、天才肌の遊び人のSの誘いに乗り続ける日々だったが、身体に芽生えてしまった「真面目」な自分が「このまま遊んでいていいのか?」と対立し、真面目とユーモアの狭間で葛藤していた。

そんな時、幼馴染のヤンキーDから「会わないか」とのメール。Dに会い、自分のユーモアの無さ、そして、ユーモアの大切さを諭された自分は、

真面目コンプレックスを打ち砕き、人並みのユーモアを獲得しようとユーモアの特訓を開始する。

そして、ある日。後にレジェンドとなり、この記事をかくきっかけにもなった週刊少年ジャンプ「バトよん」との出会いが遂に訪れたのであった…。

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「ジャンプの巻末読者ページに『バトよん』ってあるんだけど、やってみない笑?」

Dから当然誘いを受け、最初はとまどいましたが、それが天下の「週刊少年ジャンプ」だと知り、モチベーションが高まっていく自分を感じました。

早速ジャンプを手に取り、バトよんのコーナーをチェックしました。

「なんだこれ!おもしろそう!」

当時、ギャグに耐性の無かった僕は面白くてしょうがありませんでした。

バトよんには、ネタだけを投稿する大喜利と、4コマを投稿するコーナーがありました。
最初は大喜利だけの投稿でしたが、少しずつネタ出しをしている内に、僕はその魅力にずぶずぶとハマっていきました。

最初にネタが載った時のことは今でも覚えています。
自分の考えたペンネーム、自分の考えたネタが、あの、天下の、「週刊少年ジャンプ」に掲載している!!!という純粋な興奮。嬉しさ。誇らしさ。

だってあの「週刊少年ジャンプ」ですよ!週刊少年!ジャンプ!(しつこい)

幾つもネタを投稿した上での掲載だったけど、その時の楽しさを忘れることは出来ず、掲載した当日から更にネタ作りは加速していきました。

Dに掲載した号を見せたら、爆笑されましたた。ネタの内容がめっちゃくちゃにウケた、という訳ではなく、僕がDからの提案を間に受けて、こっそり投稿していたこと、それ自体が面白かったらしい。

「ネタは……まぁまぁだね笑」

そういいながらも、楽しげにDの友達に僕のネタがジャンプに掲載したことを言いふらしていました。「コイツ、載ってるぞ~www」とか言って。

やめてくれ、と思ったが、なんだか止められない自分がいた。

そんなある日、そのウワサを聞きつけて、Sが自分に話しかけてきました。

「すげーな!お前!ジャンプに載ったんだって!?」

久しぶりなのに、まるで昨日ぶりかのような話しかけ方で、ユーモア好きのSが自分をある種尊敬しているかのような眼差しで見つめているのを見て、少し照れました。

こうして、Sとの会話の再開のキッカケも出来、今でもSとはよく話す仲のままです。

Sも、負けてられないぞと、大喜利の勉強を始めだしたりもしましたが、それはまた別のお話ということで笑。

そうして、1ヶ月程経った頃、大きな進展がありました。

一度、「ビボンビバン族」というペンネームで投稿した「正義の鉄槌」という4コマがバトよんに掲載し、そしてキングになったことがありました。当時、一瞬「は マジか?」と疑いました。あまり自信の無いネタだったのに。びっくりしすぎて。

それはもうめちゃくちゃ嬉しかったです。「この時点」で。

しかし、本当に驚愕したのはここからでした。
バトよんには「キング」という制度があり、掲載した後にはWebページで投票があり、それによってキングが決まります。

そして、ある日……、Dかニコニコしながらメールをよこしてきた。朝っぱらから。

「お前……コレ見た笑?」

そのURLを見ると、そこには僕の4コマ「正義の鉄槌」が載っていた。

上には「第3代レジェンド」という文字があった。

「えええええええええっ!?」

飛び上がり、座っていた椅子がぶっとんだ。家で良かった。

後から説明で申し訳ないが、週1で選ばれるキング10週分くらいの中から更に選ばれるのが「レジェンド」で、プレステ4が記念品として贈呈されます。

Dと喜々爛々と話す中で、僕は「このタイミングで良かった……」と強く思いました。

何故なら。この頃、Dが預かってくれている叔父さんの都合で、遠くの方へ引っ越すことが決まっていたからです。

Dが引っ越す前に、レジェンドをとれて良かった…。今更ながらにそう思います。

その後、その話をツマミにしてファミレスに2人で集まり、最後の会食をし、帰りにはコンビニで焼きそばパンを買って、それを食べながら中学の頃を思い出しました。嫌に焼きそばパンが美味しかった。

こうして、Dは遠くの街に引っ越していきました。

こうして、Dとの話は一旦終わる……

かと思われましたが、この後、怒涛の展開が待ち受けていました。


また少し経ったある日、「fukuzin」という名前で投稿した4コマが、ふっとしたタイミングでまたキングに選出されました。

その4コマというのがこちらです。

うお!また!と思い、もしかしたらまたレジェンド選で何か波乱があるのではないかという淡い思いを抱いていましたが……。

その胸騒ぎは、的中することになりました。

第4代レジェンドに、かの「ヤンキー」の4コマが選ばれたのです。

これは、第3代レジェンドの時とは違った意味での大きな価値がありました。

まず、このヤンキーのモデルが存在するという点。そして、次に、そのヤンキーこそが、4コマを描くキッカケを作ってくれたのだという点。

この運命の巡り合わせ、ストーリーが、僕に驚愕を通り越した感動をもたらしました。

このヤンキーの4コマだけは、Dに見せたことがありませんでした。Dも言ってくることはありませんでした。知ってたかどうかは別にして、あれは1度でも見たら自分がモデルになってることは直ぐに分かってしまうと思います。

それをお互い分かっていて、キングになった時も口に出すことはなく、レジェンドになってからも、恥ずかしかったのもあり、自分から2度目のレジェンドになったことを言い出すことはありませんでした。

1年程経ったある日。

同窓会と称して、Dがいたクラスのメンバーで集まる機会がありました。

その時には、僕はかつてのお硬さはもう柔らかくなっており、ユーモアの中に生きていました。

会長職とか、色んな責務も、頑なになりすぎず、柔らかさを持って物事に接することが出来るようになった気がします。

そんな中での再会。「前よりなんか明るくなってね?笑」とか言われた時は嬉しかったですね。

そんな会話を友達としながらも、お店の前に続々と人が集まっていき、かつての顔ぶれがずらっと並んでいく。

集合時間を過ぎて5分くらいした頃、見覚えのある顔がゆったりとやってきました。

髪色は変わっても、顔や話し方はそのままでした。

D「ヤンキーの4コマ、なんかありがとな笑」

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Dと久々に再会して、いきなりこんなことを言われるとは思わなかった。

とにかくびっくりしたし、照れた。

けど、ユーモアが上達したとか以前に

4コマやってて良かった、そう思った。

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あとがき的な


やっぱり、将来必要になると分かっているので、「真面目」をどうしても捨てきれないと思う自分もいます。

しかし、そんな真面目な中にも「ユーモア」がないと楽しめないぞ!ということを親友のSが教えてくれました。

そして、面白い人生、というものをヤンキーDに教えてもらいました。

そして、努力を続けていれば、必ず結果が実る、ということを、自分自身が教えてくれたような気がします。

本当に人との出会いって大切ですね。ってか凄いですよね。

僕をユーモアに導いたSとDには感謝しています。ありがとう。

友人からはあんまり「変わったね~!」とか表だって言われることは少なかったですが、自分の中でユーモアを意識するようになってからは価値観が変わりましたね。チャップリンとかもよく見るようになりました。

自分の内なるユーモアに目を当てて、ジョーク、ネタを大切にすべきだと気づいた僕ことずけ。未だに発展途上なその創作の練習場所として、色んなSNSを使っているのかもしれません。

兎に角、「頑張る」というのは「頑(かたくな)」を「張る」ということで、あまりにも気張っていると疲れてしまいます。頑なは張り通すと「頑固」になっちゃいますしね。「柔軟」に物事を考えるには、やっぱりユーモアは必要不可欠です。

しかし、まだ「真面目」が十分に残っている自分もいます。これも自分だからしょうがない、ということでしょうかね。

「真面目」の課題は、如何に自分の殻を破っていけるか、ということです。芸人さんみたいに、「殻を破って」ああして自分を表現して売り込めるというのは、ある意味才能で、本当に凄いと思います。

しかし、それも練習と努力次第で磨いていけるはず!(という真面目)

そんな真面目な生徒会長が、ユーモアを勉強し、4コマを描き始め、少年ジャンプの巻末4コマの読者応募で投票1位、レジェンドを獲得するなんていう不思議なストーリー。しかもレジェンド2連。

間違って投票した読者とかが沢山いたんじゃないか?

強運だなあ。

というわけで、真面目な元生徒会長が今後もユーモアの探索も兼ね、息抜きがてらに、楽しく創作していこうかなと思っています。

これにて、一旦、生徒会長の「オカタサ」(お硬さ)とユーモアの対決は終わりましたが、
僕の「ユーモア」求道は、これからも続いていきます。

ユーモアの王道であるチャップリンを鑑賞したり、それと、最近は松田優作の演技の中にあるちょっとしたユーモアを尊敬しはじめてきています。

探偵物語を見たり…はたまた、ドラマシリーズで言えば「相棒」を見たり。水谷豊の演技にも、「真面目さの中のユーモア」といいますか、そういうものがあらゆるところに仕込まれていて、色んな映画やドラマ、アニメもつくづく勉強になります。

今では、小5までに溜め込んでいた昔の落書きとかを今更ながらに見て刺激を受けています。
小6で児童会長になってからは、そうした自由な落書きとか、ゲームとかをする時間が少なくなってしまっていたので、ユーモアを取り戻してからは、
ポケモンだとか、音ゲーだとか、ツイッターでもちょくちょく色んなことに絡んでいますが、とにかく色んなコンテンツを楽しんでいます。

彩り豊かな、色とりどりの日々を感じています。

かつてとは違う、ユーモアの中で。

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勤労精神の国、日本。「真面目」は大事ですが、それだけを大事にしていると、いつか限界が訪れます。

4コマに限らず、ツイッターなどのSNS、アニメ、漫画、など、様々な娯楽コンテンツが現代には溢れています。

そこからユーモアを貰い、器用に日々を生きる人たちがもっと増えていけばいいな、と思っています。

サウナは水風呂があるからこそ気持ちいい。
ビールは仕事終わりに飲むと美味しい。

真面目な生活の中に、ちょくちょく娯楽を入れていくこと。乾いた生活の中に、少しでも水をくれてあげれば、それがオアシスになります。

真面目すぎて、頑張りすぎて「頑な」を「張って」いると、張りすぎた結果、いつかプチンと切れて、心身ともにボロボロになって最終的には倒れてしまいます。

だから、たまには娯楽を入れなければ生きていけない。

しかし、娯楽におぼれすぎてゲームや漫画に夢中になっていると「堕落」してしまう。限度をもって、休む時にはしっかり休む。ちゃんとダラダラする。

そうすると「そろそろ頑張るか!」と奮起する時が、ちゃんとやってくる。

真面目と娯楽を行き来するそのエネルギーを使って、かつての頃よりも楽しく、効率的に「やらなければいけないこと」、タスクをこなせている気がします。

SやD、そして4コマが教えてくれたことは計り知れなく大きかったような気がします。

これにて、お硬い生徒会長と、ユーモアとの戦いの話は、幕を下ろします。

(生徒会長と4コマ 完)


#コラム #エッセイ

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