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2019年、次元号の漫画家の考え方や生き方 #漫画地図 #意見募集

現在、儲からないと嘆いている漫画家さんが非常に多い。
娯楽が増え趣味も多様化して出版業界の黄金期の頃と今は全く違うのでそれと比較して嘆いているのであれば少し違うと思います。
意識の問題もありますがどうやって「稼ぐ」ことができるんでしょうか。
とりあえず「自分以外の誰かに依存する生き方」はやめたほうがいいです。

作家は個人事業主という自覚をもっているのか問題

作家は個人事業主です。確定申告しているのでそれはみんな理解していると思いますが、少し表現が違いますが会社を経営している社長と同じです。

私は直接聞いたことがないですが作家さんの中には「芸術でお金を稼ぐのは悪」といわれるらしいです。
そんなこと言われても生活するのでお金必要だよ!状態ですが。
成果に対する報酬を貰うべきだと思います。成果報酬=結果

批判をしている人はちゃんと結果出せていますか?
出していて、なおかつ発言している人が1番説得力があると思います。

誰がお金を出してリスクを負っているのか

私も紙ではありませんが電子出版社の経営社として編集者や営業のかた、作家さんともお取引したり、飲んだりしたりしているので全くの無知ではないと思います。でも作家や読者さんが言う「お金がもらえないとかおかしくね?」という発言ばかりに賛同意見が集まるのは「なんで?」と思ってしまいます。
ガチブラックな仕事の仕方をしている企業は無視した発言です

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この記事を書いている際にちょうどタイムリーに紙の本を出すときに売上げに対しての印税比率が記載されえていたツイートをみつけたので楽するために引用させていただきました(勝手にすみません)

めろんさんは140文字でまとめたため、それ以降のリプライに細かい説明もありますが暴論を言っているわけではありません。詳しくはタイムラインへ。

・・・プロフィールに詳細がないので作家さんなのか編集者なのかライターさんなのか不明ですが( ˘ω˘ )

こういう意見を見て作家や読者の方も賛成されると思うのですが
誰が金銭的なリスクを負っているかを理解しているのかかが凄く重要だと思っています。高いリスクを負っている人が1番利益を得るのはある意味では常。

漫画の業界であれば基本的に出版社が原稿料という投資をしています。
出版社の人間じゃないので印刷やデザイン費用などはわかりませんが
作家さんに安くない原稿料というものを支払い、そのほかの費用も負担。
印刷会社は受注企業なので値引き対応で利益率は変わると思いますが自分達は投資していないわけです。作家さんも同じ。

そういう意味で言うと出版社が貰いすぎてる、対等であるべきとかいう風潮、それに乗る読者さんには普通に経営社として「・・・」と思います。
感覚的には作家の皆さんが「漫画村」に対して発言していたことと同じように感じます。(著作権とかそういう話ではなく、あくまでビジネスとして)

依存は経営破綻を招きます

難しい問題ですが通常の会社だと取引先1社に対しての売上げ依存が高いのは危険視する必要があります。

理由は単純なのですが、その売上げのおかげで利益を出している間はいいのですが仕事を受けるため自分判断で売上げをコントールできないためです。

連載を3本~+イラストを定期的に描いている人がいたとします。
この方は途中で連載が打ち切りになったとしても、他に仕事があるためすぐに困窮することはないと思います(生活水準によりますが)

でも、「連載1本」だけをZ出版社(仮称)から依頼を受けていた場合、そこの連載が無くなったとたんに収入がなくなります。

これは、漫画家だろうがデザイナーだろうが、ブラック企業だろうが変わらないわけで。

Twitterにいるフリー編集者の萩野さんと先日、Twitter上で電子書籍の無料セールは将来の先細りの話になりました。そのあとに「御社では全ての作家を食べさせられますか?」という質問をいただきましたが原稿料は別として無理です。はい、無理です。
「連載+印税だけで生きる」の金額がいくらを指しているかわかりませんが。


何十万部もほいほいと売れる時代ではないので、それを例にすると漫画家志望の人や単行本をあまり出さない人が参考にもならないと思うので中小企業に勤めている人の入社5年目の人と比較して、漫画家は新人から3年くらいを経過した人を例題にしたいと思います。

■グーグルで「求人情報 正社員 5年目」で検索した条件
30歳/年収450万円(入社5年目)

■Z出版社からの依頼
印税式や原稿料などは漫画家や出版社によって全く異なるので参考程度でお願いします。▲PN:新人の子しん子先生(以降、しん子先生)

・原稿料 9000円/P(アナログ)
・原稿料 14,000円(カラー表紙)*1枚のみと想定
・月刊連載(WEB) :32P×12話(デジタル環境)、アシなし
・デジタル印税  :出版社への入金額の10%
・連載版電子   :1,500DL/1話  →販売価格:100円
・単行本版電子(1~2巻):10,000DL →販売価格:600円
・単行本     :8000部/巻   →販売価格:600円
 (1巻を年内発売/2巻は出版されず)

*電子出版計算式(実際に聞いたことがある設定で40%とします)
・電子書店 60%
・出版社  40%
 ◆(100円×40%)×10%=4円/DL
 ◆(600円×40%)×10%=24円/DL

*単行本計算式(販売価格×10%)×発行部数とします。
 ◆(600円×10%)×8,000部=480,000円

■単月売上げ計算
・総売上   308,000円
・原稿料   288,000円(9,000円×32P)+14,000円(カラー表紙)
・連載電子印税 6,000円(1,500DL×4円)

■年売上げ
・総売上                  4,262,000円
・原稿料     3,470,000円
・連載電子印税       72,000円
・単行本電子印税  240,000円
・単行本出版    480,000円

しん子先生には5作品くらい他社で執筆していていただきましょうか。
そうすると「単行本」が出なくても電子出版されると他作品の印税も増えるし
弊社から支払いしている印税より少なくなってる現実をカバーしてもらいたいです。

※単行本でない人もたくさんいるので注意
※ジャンルによると思いますが毎月の支払い印税がこの表だと少ないと感じる人が大勢いると思います。特にこれについては異論うけないです。


比較検討

30歳/年収450万円(入社5年目)
しん子先生/年収426万円(デビュー3年目)

職業や職種にもよりますが昨今の一般企業は年収300万円ちょっととも言われています。しん子先生が領収書をもらう癖を徹底し青色申告さえすれば、十分に生活はできると思います。

出版社や電子出版社は出会えていないだけで依頼したい案件も実はたくさんあります。
自分がどれくらい稼ぎたいかを真剣に考えるべきで週刊連載をしていた先生も自分の体調にあわせて月刊誌に変更し、アシスタントを解散して自分で描くようにしたら利益が出ていると言っていました。それを考えられないのであればメインの活動を同人や投稿サイトへ移動して趣味として描くべきだと思います。

確かにたくさん稼げるのは素晴らしいです。
ただ、稼ぎたいなら誰よりも努力し結果を出すのは社会では常識です。

繰り返しますが漫画家さんは個人事業主です。
「立場が弱い」も実際はあるかもしれませんが、結果を出せば手のひらを返す出版社をたくさんみてきませんでしたか?


ちなみにこの設定にすると連載印税684,800円+2,160,000円(巻数印税)で合計すると2,844,800円となり出版社は赤字ですねw
もう少し電子印税については細かく調整すればよかったですね。
でもそうすると弊社の取引印税とかが明るみにでそうなので・・・。
世の中には秘密保持契約というものがあるので許してください。

ただ、実際はこういう数字もある中で他作品がヒットして平均化するために赤字でも評判がよければしん子先生に再度依頼できることもあります。

漫画家の仕事はなにがあるの?

詳しく調べたかったのですが、時間を費やすことができず・・・
ぜひたくさんの人の意見を教えてほしいです。(著名な人限定の仕事は除外)

・出版社からのマンガ、イラストの依頼
・電子出版社や編プロからのマンガ、イラストの依頼
・企業漫画/広告漫画
・地方自治体などのイラストやマンガの執筆
・IT系のLPマンガ
・ソーシャルゲームのイラスト執筆


今後の漫画家に必要なこと

よく「宣伝も漫画家が行うのはおかしい」論争がありますが、
作家さんの読者でTwitterをやっている方はフォローしている可能性も高く、先生の情報発信力も普通の人より高いです。

「漫画を描く→単行本を売る→収益を得る→漫画を描く」が目的なのであれば率先してやるべきではないでしょうか。ただ、出版社の広告の仕方としては「野球」が主体の漫画であれば、そこに人が集まる媒体に広告を出したりコラボ企画を考えて予算を抑えたり、作家さんができない方法でこそ、動く必要はあると思います。

今後はどんどん、作家と読者が近くなっていく時代になるのは間違いない。
作家さんは誰かに依存することを中心に考えるより、自分からを発信するという生き方が普通と考えていると自ずと稼げるノウハウもたまるのではないでしょうか。

新しく見える動き

■デジタルサイン会をTwitterで開催
人にもよりますが同じ時間に読者へ投稿していただくことで人数によってはトレンド入りする可能性がある。
 

■Twitterを運用し自己発進力を高める
横山先生のようにTwitterでの発進力が高いということで出版社以外の企業やメディアから執筆依頼が直接届くようになると思います。
凄く難しいですが本質的には各自これを目指せると依存する生活から早く抜け出せると思います。

■自分の作品そのものを運用してしまう。
過去の話を例にあげるときりがないので森田先生を紹介。
ご自身の著書である『怪盗ルパン伝アバンチュリエ』を自分で長期運用するスタンスでTwitter含めて情報発信をしながら直接、Kindleで読者の方が読んでいただき出版社が権利を運用していた時代と比べて「・・・」となるくらいの収入差があったとのことです。



状況に応じ加筆修正します。





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