正直に言えば、大したことができるはずもないのはわかりきったことだ。

あちらの方々にしてみれば、僕というのは厄介な客で、半可通で、やたらめったらウロウロと歩き回るから、扱いに困る相手だというのは重々承知している。

まあ、そりゃあ、他所の国からやってきて盗撮したり誹謗中傷を繰り返すような連中とはぜんぜん違うかもしれないが、逆に言えば味方のふりをして忍び寄ってきて色々嗅ぎまわって、自分たちの思いもしないマイナス面をネットの上に晒しあげるような、そんなヤツなのかもしれないと、不安に思う人もきっといると思う。

いや、多分大半の人はそう思っているに違いない。
それくらい思っておくくらいが、ちょうどいいのかもしれない。

だけど、仮にそう思われていたとしても、個人的には、まあ仕方ないかなと思うくらいで、別に今していることをやめようとは思わないし、この先も鬱陶しがられながら自分なりにやっていこうと思っている。
そりゃあ、僕の頭のなかを皆様にご覧いただけるわけでもないし、一人ひとりに説明して回るなんてのも、小さい町とはいえ3000人以上の人が住んでいますから、なかなか難しい話だ。
中には立ち位置が完全に反対側の方もいます（これは確認済み）から、余計難しいところ。
でも、そんなことは想定内で、でもやるからには出来る限り役に立てるような、そんなつもりでやっていこうと思っている。

……前置きが長くなったけど、以前に僕は、太地町でこんなことをしていきたいという話を書いた。

簡単に言うと、「くじらの町というコンセプトは素晴らしい。だけど、それだけじゃなくて、他にもあるいい物をうまく利用して、より太地に住んでいる人の見ている景色や生活を、観光やコンテンツという形にパッケージングできないだろうか？」というあたりの話なのだけど、多分これは僕がやりたいことと考えているだけで、実際は誰もこんなことを求めても、考えてすらもいないだろうということは、ある程度予想している。

いや、ひょっとすると考えているのかもしれないのだけれど、くじらの町をPRする方が多くて、「地元の些細な事など気にしなくてもいい」と思われているのかも知れない。
でも、実際に歩きまわると、都会にないものが確実にあるわけで、これを売らない手はないのではないかと、僕はどうしても考えてしまうわけで……。

しかし、持っている人と持っていない人の間には、やはり大きな隔たりがあって、特に郷土史などの情報については、その価値をきちんと見いだせていないのではないかと思える。

例えばいわゆる「追い込み漁」の話にしても、一部の人達から言われるがままになっていて、事実と違った話がなぜか流布されているわけなのですが、実際に資料を手に入れて調べていくと、この漁は自分たちが自力で生み出してきたものだということは、きちんと裏付けのとれるものなのだ。
しかし、それを誰もWeb上にまとめていない。
本来これは、行政が行わなければいけない気がするのですが、小さな町ではそんなことはできるはずもなく、環境保護団体がらみの人たちが語るエピソードこそが真実だとされてしまう。

じゃあ、どうすればよいのか？
……多分、このへんが僕の役割なのだろうなと、つい最近気が付きました。
検索エンジンの普及によって、「ネット上にこそ真実があって、ググれば不都合な真実が山ほど出てくるに違いない！」と思っている方々に、情報開示をしてあげるのが、多分、今の僕の役割の一つなのだ。
追い込み漁の話もですが、太地町という場所について、もっと多くの情報をWeb上に転記する。
そして、もっと多くの人にこの町の色々なことを、いいところも悪いところも含めて知ってもらう。
多分それが、僕の役割なのかなと。

そんなわけで、ちょっとnoteの方が留守になるかもしれません。
時々テキストノートでなにかボソッと言うかもしれませんが、長い目で見守っていただけるとありがたいです（いやそんなに多くに人が僕という人間に興味を持っているとは思いませんが）。
また、今進めている企画提案に関連して、note経由でお願いをすることがあるかもしれませんので、その際は問い合わせの方から失礼させていただくかもしれません。
僕自身、貧乏人で、なおかつ完全にボランティアなので少額での発注になってしまうと思うのですが、僕の活動に賛同していただける方は、受けてもらえるとありがたいです（こういう考え方は良くないのですが……）。

あ、あとね、投げ銭とかは随時お待ちしております。
さすがに自腹で全部やっていくのはなかなかしんどいので……。

自己紹介とかはこちら。