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【お正月】意外と知らない飾りの意味

後数日で2020年も終わりますね。
今年は世界中で大きな変化の年でした。価値観も大きく変わる転換期となりましたが、1年はあっという間に過ぎてまた新たな年、2021年を迎えようとしています。

日本人は昔からお正月の行事を重んじ、12月の中頃から準備を始めるところも多かったそうです。日本でもクリスマスが過ぎると急にお正月準備モードに入りますよね。でもそのお正月飾り、本当の意味を知って飾っている人は意外を少なかったりします。ご存知の方もおさらいしながら、お正月の準備に役立てていただければと思います。

門松(かどまつ)

 お正月の飾りは、「年神さまをお迎えする為に飾る」もの。日の光と共に、年神様は降臨されますが、門松は「依り代」(神霊が依り憑く(よりつく)対象物)として飾られます。
 目につくのは三本の竹ですが、こちらは「成長、長寿」を縁起物を表していて、ここには降りて来られません。では一体どこに?ヒントは「神さまは尖ったものに下りてくる」ということ。
実は松の葉に下りてきます。確かに針のように尖っていますよね。なので、本体の「松の葉」を門に飾ることでも「門松」になります。
しかし、なぜ尖ったものに神様は下りてくるのでしょうか?年神さまは穀物豊穣の神様。自然現象の「雷」がモチーフになっているのです。
雨冠の下に田と書いている漢字ですが、昔から「雷の落ちた田は豊穣になる」と言われてきました。最近科学的にも実証されて、確かに雷が落ちると実りが豊かになるそうです。

しめ縄

しめ縄は「年神さまが入ってこられるための目印」となり、神の領域と現世を隔てる結界となります。これにより、内側が清らかな領域となり、神様を迎えるための領域となります。
普段使う縄は右へねじる「右綯い(みぎない)」ですが、お正月のしめ縄は特別なものなので、左へねじる「左綯い」(ひだりない)」になっています。これは古来より左を神聖なもの、右を俗世と考えるからです。
最近はスーパーでもしめ縄が販売されていますが、多くが中国産の「水草」つまりは「雑草」に置き換えられています。形は似ていても「豊穣の神様」である年神さまをお迎えする時に「雑草」でお迎えするのは失礼な事。出来るだけ青い状態の稲を使いましょう。
稲を使うことで「新年もたくさんの食物が育ち、実りの多い年になりますように」との思いが込められています。

鏡餅

家の中に歳神さまが入ってこられると、神棚に供えてある「鏡餅」を召し上がられます。「鏡餅」には「その年の豊作、新しい門出を祝い、健康の祈願」の意味も込められています。
おもちが大きな丸い二段のものになっていますが、丸は「心臓」「神鏡」生命の源である「太陽」を意味しており、二段にすることで「陰と陽が重なる徳福」を意味すると言われています。
みかん、「橙(だいだい)」を上にのせ「代々(だいだい)の繁栄」との縁起ものをかけたものになります。「三方」という四角い神様へのお供え物をのせる台にのせます。お餅の下に「裏白(ウラジロ)」というシダ植物の葉を入れたりもします。心に裏がなく清廉潔白を示します。また、「譲葉(ゆずり葉)」をいれる場所もあります。家が親から子へと代々受け継がれる願いを込めて飾られます。

いつから飾って、そのあとは・・?

地域によっても異なりますが、江戸時代、江戸城の大掃除は「12月13日」に行われていたそうです。最近はクリスマスの行事も受け入れられてきたことから、それ以降に行うことが多くなってきました。
鏡餅などの飾りは28日がいいとされています。「八」の末広がりが「繁栄」を意味し、縁起がいいとされるほか、29日だと「二重苦」と縁起が悪いという地域もあれば「福(ふく)」と呼んで良いとされるところもあります。大晦日だと「一夜飾り」とされて好まれなかったりするので余裕をもって飾ることをお勧めします。

お正月で使ったものは1月7日に「七草がゆ」を食べて片付けに入ります。
西日本と東日本での違うようで、鏡開きも11日、15日に行うところもあります。これは歳神さまに感謝し、供えたものを下げて、無病息災などを祈って食します。
お正月に飾った「しめ縄」「しめ飾り」は15日を目安に塩を振って白い紙に包んで清めます。その後は可燃物で処分します。

年末年始の流れまとめ

*地域によって違うこともありますでご了承ください。

12月
28日   仕事納め
     正月飾り付け
     鏡餅のお餅づくり
28~31日   大掃除
31日        大晦日 おそばを食べる(意味:長生き・金運・不運を切る)

1月

1日元旦 初詣 若水を汲みに行く
1日~15日 お節料理、お雑煮
2日   書初め
7日  七草がゆ 片付け
11日   鏡開き
15日   どんと焼き
(正月に使った飾りを持ち寄って焼く*餅を焼いて食べたり、灰は自宅の周囲にまくと、その年の病を除くとされています。)

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