私が即決で外コンをやめてVCで働くことにしたわけ。スタートアップ業界で働くことの意義はなにか。

本当は転職当初に書きたかった内容ですが、少し落ち着いてから書こうと思った結果結構時間がたってしまいました。あまりにも肩に力が入りすぎで書けずにいたところ、質問箱で同様の質問をもらったこと、また、note CXOの深津さんに駄文でも書くことが重要だよと先日背中を押してもらい、やっと重い腰を上げました笑

私がコンサルをやめてベンチャーキャピタルに転職した経験を踏まえ、スタートアップ業界で働くことの意味について思うところを書きたく考えています。今ではスタートアップ界隈で働く友人も増えましたが、私の周りには大企業で働く人が多いので、特にそういう人に対してスタートアップに興味を持ってもらうきっかけになればよいなと思っています。

気を抜くとどんどん長くなってしまうので、短くなるように細心の注意を払いつつ、一気に勢いで書きますので駄文、乱文失礼します。

前職では戦略コンサルタントとして働いていました

私は新卒で、PwC Strategy&にコンサルタントとして入社しました。ご存知の方もいるかとは思いますが、Strategy&は国内外の大企業に対してアドバイザリー業務を行っています。仕事のトピックは様々で3年間で20件ほどのプロジェクトの中で、中期経営計画や海外進出の戦略、ビジネスデューデリジェンスやコスト削減等様々なプロジェクトにかかわらせていただきました。お客さんの業種も商社から物流、製薬系、ファンド、保険等様々でした。仕事内容も知的好奇心を刺激するものが多かったですし、働き方改革の余波をうけワークライフバランスは年々向上し、プロジェクトの間に休暇が取れるので、そういう意味でもすごく働きやすい環境だったと思います。そして何より人間的にマチュアな人が多かったので、今でも仲良くしてもらっているメンバーが多くいます。

そんな良い環境を捨てて、なぜ私がVCに行くことに決めたのか。きっかけは人づての紹介ではあるのですが、初めて話を聞いたその場で転職することを決め、1ヶ月後には現メンバーとの面談を終え、2ヶ月後には籍を移しました。即決したとはいえ、自分の中ではずっと考えていたことでもあり、そのピースが合致したに過ぎないという形です。

以下3つにわけてそのわけを説明します。

理由①そもそもスタートアップ業界に強い興味を持っていた

実は学生の時に生物を勉強していた関係などから、当時かなり知名度を上げていたユーグレナに興味を持っていました。就活の際にはもう上場しており、説明会にも行きました。さらに言えばそのつながりで、ユーグレナの初期投資家であるインスパイアという知る人ぞ知るVCを受けていました。結果としては、まずは大企業であるコンサルに行くことにはなりましたが、当時からスタートアップやVCは非常に興味を持っていました。

更にさかのぼって言えばキリはないのですが、学生時代から興味のある業界だったということです。スタートアップではなくVCにしたのは、縁であり、すごく深い理由があるわけではありません。今考えるともっとスタートアップも調べても良かったかもなと思うことも確かになくはないですが、後悔は全くありませんし、縁と自分の感性を信じて転職を決めました。

理由②メンバーと濃密な環境の中で成長し、心の底から信用できる友人を作れる魅力

次に大きな理由は、新しいサービスを世に出すことの一翼を担うことができることです。スタートアップでは非常に限られたリソースで、今まで誰も見たことのないような新たな体験を創造します。このチームメンバーやVCを含めた濃密な関係というものが非常に大きな魅力の一つである思っています。

人数が増えれば増えるほど一人に割り当てられる仕事は細分化されがちですし、下手をすれば全体像が見えないまま、なんとなくみんなの走っている方向に走っている、というような働き方になりがちです。一方でスタートアップにおいてはそもそもの人数が少ないので、もっと密にコミュニケーションを取りながら個々人が自分の才能を120%発揮しないと大きな成果は残せません。これは、それを支えるVCや関係者も含んでのことだと思っていて、スタートアップの成長に外部投資家のサポートや外部投資家の成長は欠かせず、互いに支え合うエコシステムがプラスに働いてはじめて大きな成功がなし得ます。アメリカではこのエコシステムが日本よりずっと成熟していて価値を生み出しています。これに関しては次のセクションで詳しく書きます。

翻って個人に目を向けると、このような環境なので、自分の責任で多くの判断をして失敗をし、個人は大きく成長します。「個人の時代」と言われて久しい昨今。自分の能力を高めることが生き残る戦略の一つであるならば、スタートアップという環境は非常に魅力的に映ります。

また、私は周りにどのような友人がいるか、自分がおじいちゃんになった時にどれだけ戦友というか、本当に心の底から理解し合える仲間を作れるかというのが人生の幸福度を上げる重要なファクターだと思っています。そういう意味でもこれ以上ない環境なのではないでしょうか。

理由③新しいビジネスの創造が、日本の、さらには世界の経済を押し上げる

最後に、スタートアップが作り出す体験、サービスとそのインパクトの話です。

スタートアップの目的は今まで世にない、体験、サービスを創造することであり、その価値が日本の経済、さらには世界の経済を動かす動力になります。世界を動かすというとちょっと大げさに聞こえるかもしれませんが、ちょっと前に流行った世界時価総額ランキングを見れば、上位は5社はすべてスタートアップです。インターネットやテクノロジーの力によって、企業の、経済のスピードは早まる一方です。その最前線にいるのがスタートアップです。その他の大企業についても、結局は新規事業であったり、スタートアップの取り込みによって価値を高めています。現在の経済成長が続くことを前提とした資本主義においては新しい価値の創造がその原動力であり、燃料なのです。

そのような前提のもと、今の日本を考えてみると、高度経済成長の後、「失われた20年」と言われ、少子高齢化と人口減少が進んでいます。縮小しかない日本の中でどうやって豊かな生活を保っていくのか、その答えの一つはスタートアップにあると確信しています。

これは上記で述べなかったのですが、私がVCの中でもD4Vに共感した大きなポイントとして、「日本からグローバルに行くスタートアップをサポートする」というMissionがあります。
今まで30年生きてきて、留学もし、日本の魅力、ポテンシャルはまだまだ捨てたものではないと思っています。しかし、その魅力が失われつつあるのも事実で、日本の経済の低迷はそのままスタートアップ業界の遅れに映し出されています。逆に考えれば、まだ今の日本のスタートアップエコシステムにはGDP比から考えても成長の余地が十分にあり、日本から海外に出るようなスタートアップがどんどん増加することによって、再び日本は息を吹き返すのではないか、その中で自分自身として何かできることがあるのではないかと思っています。
言う易し…という話ではありますが、小さな一歩でも進めないことには前進はないです。

さいごに

実際にVCに入り、スタートアップと日々過ごす中で、新しい価値を生み出すというのは本当に大変だと痛感します。スタートアップで働く人には毎回頭が上がりませんし、スタートアップ業界でも今VCサイドにいることに後ろめたさを感じたり、実事業をやったことがない私が偉そうにモノを言う権利があるのかと思うことも多々あります。それでも、一歩ずつできることを進めることの積み重ねが、きっといつか大きな結果を残すと信じて、これからもスタートアップに関わる仕事をし続けたいと強く思います。



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Fumiaki NAGASE|ベンチャーキャピタリスト...

永瀬史章 ベンチャーキャピタル / D4V 元外コン / Strategy&。慶応大学院までは神経科学/画像解析、スウェーデン大学院ではバイオ。 Twitter: @Nagasefumiaki

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