高松 文恵

ひとつの時代が終わるとき

しとしと雨が降っている。

寒い。厚めのパーカーを着てスカーフを巻く。

世間はゴールデンウィークでかなり長い連休だけれど、わたしはいつもと変わらず仕事に向かった。

電車は驚くほど人が少なくてゆっくり座ることができた。

今日、平成という時代がひとつ終わりを迎える。そして令和という新しい時代がやってくる。

ただいつもと変わらず流れる時間を時代という名で区切る。なにかの終わりは、過去に美しさを与

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感じる、カラフル

確か中学生のころだったと思う。大好きな漫画があった。その中でとても好きなセリフがあって。

主人公に対して友人が言うんだ。

私はあんたみたいになりたい。
嬉しい時には笑って、悲しい時には泣いて、そんな当たり前のことが意外とみんなできなかったりするのよ。
あんたがみんなに好かれる理由が分かるわ。

人は「感じる」生き物。

小さい頃は、感じることも、それを表現することも、全てが自然と繋がっていた。

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【妄想シリーズ】身体に刻まれた切なさと幸せ

「ぎゆってしていい?」

彼の言葉に私は一瞬固まった。

嬉しすぎて、夢じゃないのかと想いが巡ったけれど、気がついたら私は私から彼の首に腕を回していた。涙が次から次に溢れてきて、私より少し背の高い彼に、私はまるでしがみつくように抱きついていた。私の身体を包み込むように抱く彼の腕を感じながら、私は切なさと愛おしさと最大の幸福感の中にいた。

何も考えられず、何も言葉を交わさず、ただお互いの体温を感じ

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現実と自分のわがままの間で。自分の側にいるということ。

不安定な天気。雨は降っていないけど、十分な湿気が空気から感じられた。太陽は濃いめのグレーの雲に覆われたり、隙間から顔をだして強い光を注いでくれたり、空は表情をくるくると変えている。

ぼんやりと自転車をこいでいた。きっと顔色も悪くひどい表情をしているに違いなかった。半袖のTシャツだと少し肌寒い。わたしには気持ちを整理する時間が必要で、自転車をおりて公園のベンチに座る。

昨日わたしはふたつのシェア

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自分をそのまま受け入れるということ。結局、わたしは私でしかない。

雨がしとしと降っている。雨は苦手だけれど、好きでもある。なんだか優しい感じがするから。気分良くいられない私を、それでもいいんじゃないの?とただ許してくれている、そんな感じがする。

もう6月になった。2018年も半分過ぎようとしている。

時間はわたしがどれだけお願いしたところで、流れを止めてはくれない。容赦なく明日を連れてくる。それが希望となるときもあれば、怖いときもあるもの。

かなり焦ってい

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自信ってどうやったら育つんだろう。 そもそも「自信」って何?

わたし、そんなことをずっとずっと、もう10年以上も考え続けてきたんだ。

学生時代、わたしはとにかく自信がなかった。何もかもに対して。
勉強も友達関係も。外見も恋愛も。
でもあの当時、学校教育の中で、日々迫ってくる毎日に追われていれば、自信がない自分に向き合うことをしなくても、なんとなく過ごすことができていて。それなりに笑ってハシャいで、それなりに悩んで。学校生活を楽しんでいたと思う。

だけど、

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