現実と自分のわがままの間で。自分の側にいるということ。

不安定な天気。雨は降っていないけど、十分な湿気が空気から感じられた。太陽は濃いめのグレーの雲に覆われたり、隙間から顔をだして強い光を注いでくれたり、空は表情をくるくると変えている。

ぼんやりと自転車をこいでいた。きっと顔色も悪くひどい表情をしているに違いなかった。半袖のTシャツだと少し肌寒い。わたしには気持ちを整理する時間が必要で、自転車をおりて公園のベンチに座る。

昨日わたしはふたつのシェアハウスを内覧した。今月末で今の部屋は引っ越すことになっているので、もうギリギリの時期。だけど、どちらもピンとくる感じはなくて、少し落ち込んだ。

今朝は派遣会社から登録のための面談のような電話がかかり、学歴や職歴の細かいことを確認され、どんな仕事を希望をしているのかなどを伝えた。

ものすごく落ち込んだ。

学歴や職歴。あまりの一貫性のなさに、コンプレックスを感じずにはいられないから、それについて話をするとかなりダメージが大きい。勝手にどんどん自分はどうしょうもない人間なんだと思えてきてしまう。

なんにもうまくいかない。もう嫌だ。何もかも投げ出したい。

自分の融通の利かなさに凹む。36歳にもなって子供じゃないんだから。

きれいで清潔なところにしか住めない。薬剤師として働くのは嫌。自分のやりたいことをやっていきたい。でも生活していかなきゃいけない。

わがままばっかり。

何かをやり遂げたかったら、何かを妥協して何かを犠牲にして何かを我慢して、段階的に、計画して。それが大人として必要なことかもしれない。

甘いんだよ。うん、分かってる。


だけど、だけど、だけど。なにか違う気もする。

ううん、違うと信じたい。わたしは違う真実を、体験したい。


***

「行動したことで結果が出た」これが本当はとても大切なこと。

内覧しにいくという行動を起こせたから、この物件は気に入らないということが分かった。仕事を始めようと思って行動したから、自分の職歴と向き合うことになった。

これをひとつひとつ、積み重ねていくしかない。


結果って望んでいたことばかりが待ってるわけじゃないから、

こんなに小さい、跳び箱1段くらいなモノしか飛んでなくせに、

いちいち、いちいち、谷底に落っこちてしまったように凹んで、その自分をケアするのが大変だけれど。

だけど24時間365日、一生ずっとわたしの側にいるのは私自身だから。


せめて私くらいは「行動したこと」を褒めてあげよう、たった1段の跳び箱でも。

せめて私くらいは「望まなかった結果を受け取って、凹んでいるわたし」に付き合ってあげよう。


あきらめることは出来ないから。

わたしが描く私の人生を生きること、あきらめられないから。


***

少しだけ気持ちの整理がついた気がした。

まるで白黒にしか見えていなかった新緑たちが色を取り戻し、子供達の声が聞こえてくる。ベンチから立ち上がると、足の裏から地面を感じた。

わたしは自転車をおして、しばらく歩くことにした。

一歩一歩をゆっくりと。


この記事が気に入ったら、サポートをしてみませんか?気軽にクリエイターを支援できます。

あなたにとって素敵な日になりますように(o^^o)
18

高松 文恵

スキマの読み物

いそがしい日常のちょっとしたスキマに、息抜きに飲むコーヒーのような、読み物になりたい。
コメントを投稿するには、 ログイン または 会員登録 をする必要があります。