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ラジオで聴く音楽は何が違う?

ラジオのAM放送が廃止される方向になっている。

といってもAMラジオの放送局がなくなるわけではなく、ワイドFM放送に移行するのだとか。あと、ラジオもradikoで聴いてる人も増えてるので、実質電波的な意味合いでのAM→FM移行は、実はそんなに世の中的には関心持たれてない。

AM放送とFM放送の技術的特性だとか、そういうのはたぶんほとんどの人が興味ないし、僕だってそこまで詳しいわけじゃない。

なんとなくAM放送=トーク中心、生活成分濃いめ、FM放送=音楽中心、カルチャー成分濃いめぐらいのイメージだ。

けど、何にでも例外もあってAMだって深い音楽番組もあるし、FMだってベタな話題をトークしまくってるのもある。

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なんでラジオの話なんかしてるかというと、昔はラジオの世界で仕事してみたかったから。テレビよりはラジオ。そう言えば、こんなnoteを書いたこともあったな。

学生のときはわりと真剣にラジオ局でバイトしたいと思ってた。先輩が何人かラジオ局でバイトしていて(よくわからないけど何かつながりがあったっぽい)その流れで誘ってもらいかけたときに、先輩の盛大な別れ話を目の当たりにして引いてしまったので結局バイトする事はなかったのだけど。

そのうち僕は「書く」方向に進んだのでラジオ局の中の人になることはなくなり、ずっとラジオリスナーでは居続けている。

なんだろう、テレビで誰かの個人的な話って違和感があるけど(やると大御所クラスのヒストリーとかになりがち)、ラジオなら「個人的な話」がへんなパッケージにならずにそのまま電波に乗る感じ。そこが好き。

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ただ、ラジオ局はどこも経営的にそんなにいいわけじゃない。接触率や接触時間のデータを見ても一時期に比べて下げ止まってるとはいえスマホに触れてる時間からすれば3分の1以下だ。

音楽に限っても、昔と違ってラジオの影響力はそんなに強くない。YouTubeで音楽を聴く世代は増えてるし(10代が少し減少してるらしいけど)、定額制音楽配信は世代問わず増えている。

それでも、人によってはラジオから流れる音楽を聴くのとストリーミングで聴くのは、同じ音楽でも身体での感じ方が違うという。

ラジオで聴くのは、なんていうか温度とか湿度、情感も増幅されてる。DJとかナビゲーターの存在がそうさせるのかどうかわからないけど。

楽曲の中には、なぜかラジオから流れてきたほうが「ぽい」のもやっぱりある。ボブ・ディランの『Blowin' in the Wind』なんかもそうだし、MONGOL800の『小さな恋のうた』もなぜか僕の中ではラジオがしっくりくる。

ラジオで聴く音楽は日常の空気感と溶けあって、生活の粒みたいになって自分の中に入ってくるのだ。

もしかしたら僕がnoteを使ってるのも、日常の空気感を感じさせてくれるラジオっぽいメディアだからなのかもしれない。