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ショップ店員さんの「いらっしゃいまっせぇー」「どうぞご覧くださぁい」がピタッと止まる瞬間

もういろんな人が考察してることだけど、例のショップ店員さんの独特声とイントネーション。あれ、萎えるんですよ。苦手。目の前でやられると。

最近も、前はこんなじゃなかったのにというショップで店員さんがそれをやるようになってて。あの磁場にどうしてもなじめない。なんかぞわぞわするんです。まあ、そこで買わなきゃいいだけの話なんですが。

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なんであんな発声しなきゃならないのか。商業空間をつくる人たちの本を書いたときにアパレルの人に取材したんですが、あれは「お約束」みたいなものなんですね。

とにかく「声出せ」と言われるし、ぼーっと突っ立ってるのは基本NGなので何かしら作業しながら声を出すには、あの「いらっしゃいまっせぇー」「どうぞご覧くださぁい」もセットでやるのが流れなんだとか。

べつに、あの発声を習ってるわけではなく自然に行き着いたという感じ。実際問題として、一日中、真剣にお腹から声だして「いらっしゃいませ!」やってたら体がもたないというのもわかるし。

それに客だって変なのもいるんですよね。感情労働の現場で生身の自分むきだしで働いてたらダメージ大きいです。


けど、僕の場合、やっぱり落ち着かない。店員さんも自動的に発声してるだけとわかってても。その店の商品は欲しいし、どうしたらいいのかなと考えてたある日。

「いらっしゃいまっせぇー」「どうぞご覧くださぁい」の店で流れるような接客を受けて買い物した後、思い切って店員さんの目を見ながら「ありがとうございます」を言ってみました。

そしたら。急にロボット接客がピタッと止まって「あ、はい…。ありがとうございます!」と返してくれたんですよ。

こっちが嫌だな、あのトーンの接客と思って、人間スイッチ切ってるから相手の店員さんも人間スイッチを切ってる。自分がちゃんと人間のままでいればいいだけなんだなと。小さな発見ですね。

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まあ、店員さんは自然な流れをぶった切られて、心の中で「え、なになに」って若干面倒くさがってるかもしれないですが。

けど、お互いに「嫌な思い」はしないと思うので、今後もそうしていこうかなと思ったショッピングモールでの出来事。

もちろん、そのあとすぐ店員さんは「いらっしゃいまっせぇー」「どうぞご覧くださぁい」に戻ってましたけどね。

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