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ただ、おしゃべりをするために。

月曜から火曜にかけて、北海道の帯広市に行ってきた。

その様子は、一緒に旅をした浅生鴨さん、田中泰延さん、幡野広志さんらが「#北海道のここがえーぞ」というハッシュタグをつけてたくさんツイートされていた。同じく一緒に旅した永田泰大さんは、ほぼ日刊イトイ新聞さんのなかで「鴨さんに誘われて、北海道に本を売りに行く。」というテキスト中継コンテンツをつくっている。

お前はなにをしていたのか、と言われれば、とくになにもしていない。帯広に行って、へらへら笑って、げらげら笑って、要するにまあ、たくさんの人とたくさんおしゃべりをして帰ってきた。本を売ったという自覚も、正直なところない。


きのうも書いたとおりこの旅は、北海道胆振東部地震から1年というタイミングに合わせて企画されたものだ。そのため本来は早朝の便で出発し、1年前の地震で甚大な被害のあった厚真町に立ち寄ったのち、帯広に入るスケジュールを組んでいた。しかし台風15号の影響で飛行機の出発が遅れ、それがかなわなかった。結果、「お前らはなにをしに行ったのか感」が増してしまったのかもしれない。


いちおうは、トークイベントのようなこともさせていただいた。本の販売会めいたこともやらせていただいた。けれど、ぼくらが終始一貫してやっていたことは結局「おしゃべり」だ。会場に足を運んでくださったみなさんと、そして一緒に出かけた仲間たちと、ぼくらはずっとおしゃべりをしていた。役にも立たない雑談に明け暮れていた。

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好きじゃない人との雑談は、なかなか成立しない。

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建前だらけの雑談もまた、成立しづらい。

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今回、北海道のいろんなところからお越しくださったみなさんとおしゃべりしながら、自分は「これ」をするためにここに来たのだと、つよく思った。取材のためでも、なにかを報道するためでも、オピニオンを掲げて世になにかを訴えるためでもなく、ただおしゃべりをする。雑談をする。そういう仲になっていく。もう、それがすべてじゃないかと思った。

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なんなら、ことばを交わさない雑談もあるしね。

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とってもたのしい、すてきな旅でした。

企画して誘ってくれた浅生鴨さん、会場にお越しくださったみなさん、そしてテキスト中継などでご覧くださっていたみなさん、ほんとうにどうもありがとうございました。