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感嘆符は、カンタンさ。

むかしはこんなじゃなかったのになあ、と思う。

メールやLINE、メッセンジャーなどでやりとりするとき、けっこうな頻度で感嘆符(!)を使うようになった。自分が喜んでいることをあらわす記号として、上機嫌であることをあらわす記号として、冷めているわけではないことを伝える記号として、やたら「!」を使ってしまう。

わかりやすくいえば、「どうもありがとうございます!!! いいですね! たのしみにしています!!!!」みたいな感じだ。使っていくうちに1個では足りない気がして、3つも4つも感嘆符を重ねてしまっている。

たしかに上記の文面を、感嘆符抜きで「どうもありがとうございます。いいですね。たのしみにしています」と書いてみると、どこか冷たく他人行儀な印象を与える気もする。


不勉強なままあてずっぽうな話として言ってしまうと、そもそも文字(漢字やひらがな)とは、「情報」の伝達や記録の手段として発明されたものだ。しかしメールやSNSがコミュニケーションの一部として日常生活に溶け込んだ現在、われわれは文字によって「感情」を伝達しなければならなくなっている。メールやSNSは、「情報伝達」の手段としてよりも、「感情伝達」の手段としてその役割を大きなものとし、だからこそ絵文字が流行り、LINEスタンプが隆盛を極めることになる。そして旧来型のメールにおいては、スタンプの代用品として感嘆符を多用してしまうのだろう。

……といった流れは整理できているつもりなんだけど、うーん。なんとなく感嘆符を多用したやりとりに「言語化のさぼり」を感じてしまうんだよなあ。もう少していねいに考えれば、感嘆符を使わなくても「よい感情」を表現できるはずで。

今後は、感嘆符を減らしたメールを意識してみようと思っています。