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長嶋茂雄の夢

リツイート。あるいはシェア。

これはなかなか曲者な機能だな、と思うことがある。誰かのすてきな言葉に触れてリツイートする。おもしろい記事を読んでシェアする。この行為に含まれるメッセージの何割かは「みんなも読むといいよ」であろう。

しかし、たとえば目からウロコが落ちるような記事に触れたとき、ほんとうに「みんなも読むといいよ」なんて言ってる場合なのだろうか。他人におすすめしてる前に、お前がもう一度読め、じゃなかろうか。

そう、リツイートやシェアというお手軽なワンクリックの背後には「その対象についてすでにわかったつもりになる」という落とし穴があるのだ。さらに言うならば「あたかもそれが自分の意見であったかのように錯覚する」という落とし穴さえある。リツイートしただけ、シェアしただけで、「なんか言ったつもり」になってしまうのだ。

その点、いつごろからか Facebook に実装されるようになった「○年前の今日、あなたはこんなこと言ってましたよ」のお知らせ機能はたいへんありがたい。去年の今日、あるいは3年前の今日、自分はどんなことを書き、どんな記事をシェアしていたのか教えてくれる。かつての自分がシェアした記事をもう一度読み込み、その理解を深くすることができる。やっぱりシェアするだけではあかんなあ。と、慣れない関西弁を使ってみることができる。

ということで、かつてのぼくはどんなことを考えていたのか。先日 Facebookがたいへん興味深い投稿を掘り起こしてくれた。3年前の9月、ぼくはこんな夢を見たのだそうだ。

場所は温泉旅館。登場人物は長嶋茂雄とナインティナイン。
なぜかナイナイと一緒にお風呂に入っていると、全裸の長嶋茂雄が「どうでしょう、どうでしょう」と言いながら歩いてくる。何事かと思ってよく見ると、長嶋茂雄のちんちんの先に巨大なほくろがある。そのほくろはひらがなの「る」に似ている。長嶋茂雄は相変わらず「どうでしょう、どうでしょう」とちんちんを揺さぶっている。笑い死にそうになった僕ら3人は脱衣所に非難する。こんなことをやってる場合じゃない。これから「めちゃイケ」の収録なのだ。
そしてはじまった本番。なんと矢部さんは、カメラの前に全裸で現れた。ちんちんにマジックで「る」と書いた姿で「どうでしょう、どうでしょう」と言いながら。みんな爆笑している。でも、オンエアではモザイクが入るだろう。そこにマジックで「る」と書いてることなど伝わらないだろう。「どうでしょう、どうでしょう」の意味も伝わらないだろう。でも、書く。プロってすげえや、なんか感動しちゃった。という夢。

ひとは3年くらいじゃ成長しないものである。ありがとう、Facebook。

ちなみにこの夢に出た長嶋茂雄さんは、ドラフト会議で松井秀喜さんを引き当てたころの、つやっつやの長嶋茂雄さんでした。