もしも人生最後の手紙を書くとしたら
「人生最後の晩餐で、なにを食べたいですか?」
ときどき目にする質問です。
これ、「好きな食べもの」を聞いているのではありません。人生への態度、歩んできた道のり、軸足の置かれた場所など、さまざまな価値観を問いかける質問なのだと思います。ちなみにぼくのそれは、断然カツカレーです。そしてカツカレーと即答できなくなったとき、ぼくはなにかが変わるのでしょう。
これと同様に、次のような質問も考えられないでしょうか。
「人生最後の手紙を、誰に、どんなことを書きたいですか?」
いわゆる遺書というフォーマットのものではない、もっとフラットな「人生最後の手紙」。自分は誰に、どんなことを書くのか。これもけっこう、いろんな価値観やら本音やらが露わになる質問ですよね。
ただ、たぶん間違いなく共通してるのは、その手紙全体のトーンが「ありがとう」で彩られるだろう、ということです。
ありがとうを伝えたい人がいる世界に、自分は生きている。これって、すごいことだと思います。