夢の続きの、夢の続きを。

とってもいい夢を見た。

白い光の朝がきて、おぼろげながらもそれが夢であったことを感じとめながらぼくは、ちいさく寝返りを打って毛布をかぶりなおした。はやく戻らなきゃ。急いで戻らないと、消えてしまう。きっとみんな、待ってるし。このまま起きるのがもったいなくて、かといって熟睡しちゃったら元も子もなくて、そこで見つけた考えや交わしたことばを「こっち側」に持って帰ろうと、うにゃうにゃ寝言のようにつぶやきながら、二度寝に入った。

こういう場合の常として、それがどんな夢だったのか、もうほとんど憶えていない。ただ、気の合う仲間たちとお酒を飲みながらなにごとかを話し合い、そこで「すごろく理論」というクリエイティブに関するまったくあたらしい理論を発案し、おおいに得心しながら「これはぜったいに忘れちゃだめだ。これでいろんな扉が開くはずだ」と興奮している、そんなアウトラインだけを憶えている。

「すごろく理論」がどんなものだったかはもう思い出せないけれど、それを抜きにして考えてみればこれ、「きのうほんとうにあったこと」の続きを見ていただけなのだ。場所も、メンバーも、時間帯も、その場の空気も、その場にたどり着くまでの流れも、一夜の現実のまま終わらせるのがもったいないような高揚からぼくは、夢でその続きを見た。

そうやって見た「きのうの続き」の、さらに続きを見ようとして二度寝したのである。どんだけたのしかったんだ。どんだけよろこび、高揚していたんだ。自分にツッコミたい気持ちはあるものの、年に何度かこういう夜を過ごせていることを、ほんとうにうれしく思う。


きょう(11月10日)のうちにここを訪れると、風船が出るんだよ。

郷に入ってはひろみに従え。
42

古賀史健