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まずいコーヒーを買った話。

めっきり寒くなってきましたね。

と、じぶんの内なるこころの変化を実感するのは、コーヒーの飲み方である。気がつくと最近、会社の冷蔵庫に常備している缶コーヒーを飲まなくなった。お店やコンビニで買ってきた紙コップのコーヒーか、おのれで淹れるコーヒーを飲む機会が増えてきた。

はっきりいって、会社で飲むコーヒーなんて超消耗品である。そもそも低級品のコーヒーメーカーでつくってるのだ。そんなたいした豆をつかう必要はないし、ネットで買える程度の適当なやつでいい。

楽天で「早い、安い、うまい」の三拍子が揃っていると話題の、コーヒー豆をみつけた。遅くとも翌日、かなりの確率で即日発送してくれるという、しかも安く、それなりにうまいと評判のコーヒーだ。よしよし、いいじゃないか。にやにやしながら注文した。

たしかに早かった。夜に注文したのに、翌日すぐに発送してくれた。

値段も安かった。たったの数百円だった。

ところが、困ったことに、ちっともうまくなかった。積極的にまずかった。


ここでむずかしいのは「早い」や「安い」は数値化可能な客観の指標であるのに対し、「うまい」はどうにもならないほど主観的な指標である、ということだ。もしかすると、これをうまいと思うひともいるのかもしれないし、単純に好みの問題なのかもしれない。この酸化しきったような、週刊文春を煮詰めたような味がたまらない、というひとだっているのかもしれない。

ひとつ指標があるとすれば、この豆をブレンド・焙煎しているコーヒー屋さんのご主人が、ほんとにこれを「おいしい」と思ってるかどうか、それだけなんだろうなあ。

消費者の主観よりもたいせつな、大前提としてあるべき生産者の主観。

「おいしい」とか「おもしろい」とか、なんでもそうですよね。


本格的な冬がやってくるまでに、ネットで買える「早い、安い、うまい」のコーヒー豆を発見したいものです。