プロ野球は「流行ってる」んじゃないのか?

じぶんを休ませるため、ここを長続きさせるため、土日は更新しないルールを設けて過ごしてきたのですが、これはきょう書いておきたいな、と思ったので書きますね。

野球のおもしろさ、についてです。

きのう、ほぼ日刊イトイ新聞プレゼンツ「野球で遊ぼう。2016」に参加しました。読売ジャイアンツ VS. 横浜DeNAベイスターズの東京ドーム戦を、試合前の練習から見学し、斉吉商店さんプロデュースのおいしいお弁当を食べ、かっこいい特製Tシャツを着込み、球場内FMラジオで糸井さんと宮本和知さん(あの躍動感あふれるサウスポー!)の解説を聞きつつ、プロ野球死亡遊戯こと中溝康隆さんのコラムが入った特製プログラム片手に試合を観戦し、試合終了後にはグラウンドにおりて走り回ったり転げ回ったり写真を撮りまくったりしながら全員で記念撮影をして終了する、えーっと、ほかになにか忘れてなかったかな、と記憶のもれが不安になるほど盛りだくさんのイベントです。

ちなみにいうと、ぼくは小学校高学年のときに『キャプテン翼』の連載がはじまり、岬くんにあこがれ、中学〜高校とサッカー部に所属し、高校3年のときにはまぐれにまぐれが重なって県大会で優勝しちゃったという、経歴的には生粋のサッカー少年で、いまも欧州サッカーの試合を毎週観戦しているし、やっぱりじぶんはこのスポーツが好きだなあ、とこころから思っています。

かといって野球が嫌いだったかというとそんなことはなく、80年代の巨人は大好きだったし、福岡に住んでたおかげでダイエー・ホークスも大好きだったし、野球を観て泣いたことだって一度や二度ではありません。ホークス〜巨人の流れでいうと、吉永選手や大道選手は大好きなプレーヤーでした。

野球をあんまり観なくなったのは、うーん。ダイエーがソフトバンクに変わったくらいのタイミングかなあ。応援はしてたけど、勝てばよろこんでたけど、なんとなくあのあたりで距離ができちゃった気がします。

はい。そんなぼくが「野球で遊ぼう。2016」のイベントに参加して思ったあれこれを、箇条書きふうに書いてみますね。


・試合前練習は、りっぱな「コンテンツ」だ。

百聞は一見にしかず、とはこのことでしょう。試合前におこなわれる、どこかのんびりしたフリーバッティング。これはずいぶんおもしろいもんだなあ、と思いました。下品なことばを使うなら「金がとれる」。これを間近で見ることにお金を払うひとが大勢いても、ぜんぜん不思議じゃない。とくに坂本勇人さんと阿部慎之助さんのフリーバッティングは、ほかの選手との違いが明確で、当たり損ないっぽい打球も含め、観ていてたのしいものでした。ほんとは場内のBGMも全部消して、打球音だけを響かせる演出になっていたら、もっとたのしかっただろうなあ。

・お客さんの年齢層が幅広い。

自分が観てないからといって「いまの若いひとは野球なんて観ない」と言いたがるひとは大勢いますが、球場に行くとその浅はかなる思いを改めることになるでしょう。ちびっこもいれば、ギャルもいる。じいじと孫、みたいな組み合わせもたくさん歩いてる。「野球が好き」以外になんの共通点も見当たらないようなひとたちが、わんさかあふれている。いまどき、なかなかない空間です。


・野球は「流行ってる」んじゃないのか?

テレビの視聴率を引き合いに、「野球人気の凋落」を語るひとはたくさんいます。そしていまのプロ野球に、かつてのような国民的人気があるか、優勝が決まる大一番を自他ともに「国民的行事」といえるか、というとそれは違うでしょう。でも、そういう過去の記憶を抜きに考えてみてはどうでしょう。地上波中継もやっていないプロスポーツに、毎試合何万人という観客が押し寄せている。子どもも、ギャルも、おとうさんもおかあさんも、おじいちゃんもおばあちゃんも、わんさか集まってる。みんなが声を合わせ、オリジナルのかけ声をコールしたり、応援歌を歌ったり、めいめいにたのしんでいる。

もし、そういう未知のプロスポーツがあったら、きっとメディアは「いま、プロ野球が流行ってる!」と紹介しますよね。アイドルやヒーローをつくり、そのムーブメントをもっと盛り上げようとしますよね。それを観ること、そこに参加すること、その一員になることを、とても「カッコいいこと」だとして紹介しますよね。だったらもう、「国民的」であった過去をいったんぜんぶ忘れて、局地的に超流行ってる、ととらえたほうがおもしろいんじゃないか。そんなことを思いました。

・東京ドームのビールの売り子さんが、かわいい。

世界最大の、世界でいちばん健康的な、制服型のキャバクラじゃねえのか、ここは。ひとときも笑顔を絶やすことなく、あほみたいにビールを売りまくっていく彼女たちと、競うようにビールを買いあさる男たちを眺めながら、そんな感慨にふけりました。


・野球は相撲と似ている。

ぼくは国技館での大相撲観戦も好きなんですが、あれは決してスポーツ観戦してるわけじゃないんですよね。なんというか、みんなで弁当を食べて、お酒を飲みながら、異形なるものを眺めてよろこぶ、お花見のような空間なんです。少なくともぼくにとっては。それで野球にも、それに近いところがあるなあ、と思いました。おいしいお酒を飲んで、お弁当をつつきながら、スターたちのプレーを眺める。サッカーが総合格闘技みたいに「一瞬も目を離せないもの」だとするならば、プロ野球は大相撲みたいな「ゆるく流れる空気そのものをたのしむ花見」に近いのではないか。というか、そんなたのしみかたもあるよなあ、と思ったわけです。

と、長くなりましたが、ほんとたのしかったー!

お誘いくださったほぼ日のみなさん、現地でいろいろ教えてくださった中溝さん、そのた大勢のみなさま、ほんとにありがとうございました!

出る釘は浮かれる。
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古賀史健

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