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シェービングクリームの暫定解。

顎のところにぼくは、短いヒゲを生やしている。

無精なのではなく、ファッション的観点からでもなく、ただカミソリまけがひどい、という実務的にしてファンシーな理由から、顎のヒゲを剃れずにいる。それ用のバリカンを使って、定期的に2ミリや3ミリの長さで刈り込むのだ。

そんなぼくでも鼻の下、口ヒゲと呼ばれる部分のヒゲは伸ばすことをせず、ちゃんと剃るようにしている。もちろん鼻の下だけ皮膚が強いわけでもなく、「切れてナーイ」が売りものの3枚刃カミソリを用いてもざくざく切れるし、かさぶたはできるし、それが吹き出物みたいなやつに発展することだってある。とにかく皮膚が弱いのだ。デリケートなのだ。

ジレットやらシックやらの、最新カミソリだけでは解決しない。やむなくぼくはシェービングクリーム的なやつでいちばん滑りがよく、肌にやさしく、できることならお財布にもやさしい商品を探し続けてきた。

ラッシュのクリームを愛用していた時期もあるし、ボディショップのクリームも長く愛用した。しかし、いちばん剃り味がよくて、いちばんぼくの肌に合っていたのはなんと、女性たちがメイク落としに使うクレンジングオイルだったのだ。なんだよ、世の女性たち。きみらはこんなに便利なオイルをひとり占めにしていたのか、まったく。

たぶん、こういう事例はヒゲ剃り以外にもたくさんあって、ぼくが「女もの」として敬遠していたり、視界に入れていなかったりする諸々の商品のなかには男たちにこそうれしいグッズがたくさんあるのだと思う。

ヒゲ剃りに悩む男性の方々、だまされたと思って一度、クレンジングオイルを塗って剃ってみてください。びっくりするほどやさしく深剃りできますから。