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オバマ大統領という人。

先日他界した、アース・ウィンド&ファイアーのモーリス・ホワイト。
オバマ大統領が、彼への追悼文を発表しました。

「ミシェルとぼくは、モーリス・ホワイトの訃報を知って悲しみに暮れています。モーリスは自身の兄弟とアース・ウインド&ファイアーのメンバーらとともにジャズ、ソウル、ファンクとR&Bを融合させて、あまりにもアメリカらしいサウンドを作り上げ、世界中の数百万というファンの心をつかみました。彼らの楽曲のプレイリストは時代を越えて褪せることのないもので、いまでも誕生日パーティーやバーベキュー・パーティー、結婚披露宴や家族の集まりなどで、みんなの気持ちをひとつにさせるものです。これほど洗練された楽曲をここまでキャッチーにつくり上げていくことなど、モーリスにしかできないことでした。これほど何世代にもわたる、多様なアーティストに対してインスピレーションとなれるのもモーリスにしかできないことでした。
そして、年がいっていても若くても、黒人でも白人でも、みんなのことをそのグルーヴでもってダンスフロアーで踊らせることができたのも、モーリスにしかできないことでした。
モーリスのご遺族、友人、バンド仲間のみなさんにはお悔やみを申し上げると同時にお祈りを捧げます。今夜、天国においてシャイニング・スターとなるのはモーリスです」

RO69より)

ちなみにオバマ大統領は、B・B・キングが亡くなったときにも、すばらしい追悼文を寄せています。

「ブルースはその帝王を失い、アメリカはある伝説を失いました。
B・B・キングはミシシッピーの小作人の息子として生まれ、テネシー州メンフィスで成人すると、その全アメリカ的な音楽を国民と世界へと伝えていく大使となりました。B・Bほど懸命に仕事に打ち込んだ人は、ほかにはいません。その後のアーティストをB・Bほど触発し刺激したアーティストはほかにはいません。ブルースの福音を広めるのにここまで力を尽くした人はほかにいません。
3年前、妻のミシェルとぼくはホワイトハウスでブルース・コンサートを開催しました。その時はまさかその晩に『スウィート・ホーム・シカゴ』の下りの一部をB・Bと一緒に歌わされることになるとは思ってもいませんでしたが、でも、B・Bの音楽というのはそういうことを実現させてしまうものがあって、それはいまでも変わらないと思います。
B・Bの音楽は聴いたら最後頭から離れないし、なんだか身体が動いてきちゃうし、本当ならやっちゃいけないようなことをいろいろけしかけられるところがあるのですが、でも、それはやっちゃってよかったなっていつまでも思えるようなことなのです。
B・Bはもういなくなってしまったかもしれませんが、でも、あのスリルはぼくたちといつまでも一緒にあるはずです。それに今日の夜は天国で殺人的なブルース・セッションが行われることになるんですよ」

RO69より)

アメリカ国民じゃない無責任な立場でいうけど、このバラク・オバマって人、ほんとうに好きだなあ。ちゃんと聴いてきた人、長年一緒に親しんできた人、あるいはひとりのアメリカ国民としての言葉だもん。

そういえば彼の大統領就任式で愛国歌『My Country, 'Tis of Thee』を歌ったのは、アレサ・フランクリンでしたね。オバマが大統領に就任したことは、いろんな人にとって歴史的な出来事だったんだと思います。