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わたしのアジアカップ。

原稿を書いているとき、ぼくのあたまのなかはどうなっているのか。

わかるような、わからないような問いである。目の前の原稿のこと、以前にとったメモのこと、どこかで聞いたはずのことば、次に控える原稿のこと、いろんなことを考えている。さまざまな断片が脳内を駆けめぐっている。

こうすれば可視化できるのかもしれないと思い、いま開いているウィンドウをぜんぶ表示してみた。

正直、なにがなんだかわからないけれど、あたまの片隅というかその背後にいつも犬がいることはよくわかった。

しかし、意外とこれは真理なのかもしれない。

犬を壁紙にすればリラックスできるんじゃないか。そう思ってぼくは壁紙を犬にしているのだけど、パソコンを開いているあいだに犬のご本尊を拝める時間などほとんどない。これを書いているいまだって、ディスプレイを占領しているのはブラウザ画面だ。犬はいつもパソコンの向こう、つまりは仕事をすべて閉じた向こうに待っている。


犬の待っている家に帰ろう。

そして犬と一緒にアジアカップの決勝を観よう。

思えばネパールに行ったときも、ぼくは犬ばかりを追い回し、子どもたちとサッカーをしてあそんでいた。万国共通のよろこびだ、犬とサッカーは。

日本の優勝を見届けたあと、ぼくはもう一度パソコンを開いておれの優勝をめざす。アジアカップに匹敵する大事な本だ。

もちろん、ユニフォームを着せて観ます。