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原稿が遅くなってきた理由

最近、「書く」速度が遅くなってきている。

ここの note みたいな文章はすらすら書けるのだけど、仕事の原稿は明らかに書く速度が低下している。むかしは3週間もあれば、余裕で1冊書いていた。かといって手を抜いたわけではなく、いま読み返してもそれなりのクオリティを担保できていると思えるものが多い。さらには、時間をかけて書いた最近の原稿がスーパーハイクオリティかというと決してそんなことはなく、むかしと同じく推敲ではびっしり朱が入る。

これが衰えというものかしら。ここ数年、けっこう本気で悩んでいた。

そしてきょう、ほんとに突如として、時間がかかるようになった理由が少しだけわかった気がした。


遅筆の原因、それは「飽き」だ。

文体ということばには程遠い、自分の「手ぐせ」みたいなスタイルに飽き飽きし、その手ぐせを使った「いつものおれ」に走りそうになる自分を必死で押さえている。そんな感じなのだ。

もちろん、そうした「手ぐせ」を見て、「うわーっ、いかにも古賀やなぁ。またこの比喩使ってるよ」なんてことを思ってくれる読者さんはほとんどいないはずなんだけど、自分が自分のスタイルに飽きている。単なる手ぐせが、稚拙なスタイルであるかのように感じている。

うーん。このまま手ぐせに抗い続けるべきなのか。それとも改変しがたい個性として受け入れるべきなのか。

とりあえず、しばらくレッドゾーンが続きます。