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たとえ面倒くさくても。

雨降りで、外に出るのが面倒だから。

通勤途中のカフェクロワッサンで、昼食用にパンを買った。クロワッサンばかりを買ってもしょうがないので、そのうちひとつをプレッツェルにした。会社に着いてよく見てみると、それはクロワッサンの生地でできたプレッツェルで、そうなるともうロング・アンド・ワインディング・クロワッサン。なんだかよくわからない食べものだ。

と、そこでトランプ大統領のことを思い出した。

順を追って説明しよう。プレッツェルといえば、ブッシュ大統領(息子)である。彼は自宅で NFL を観戦中、プレッツェルを喉に詰まらせて失神してしまったことがある。反ブッシュ旋風の吹き荒れる欧米リベラル陣営では、「世界に平和を!——ブッシュにプレッツェルを!」なんてスローガンが流行し、「ビン・ラディンはホワイトハウスにプレッツェルを送るべきだ」なんてジョークも語られたりした。当時はみんな、よってたかってブッシュを攻撃していた。

そしてオバマの8年を経て、ドナルド・トランプである。

大統領選の当時、また大統領就任直後くらいまで、反トランプ旋風はすごかった。もちろんいまでも、CNN や The New York Times は毎日のように反トランプ報道を続けている。でも、なんていうんだろう。トランプという人についての世論は、どこかあきらめが混ざってきているというか、「目くじらを立てて糾弾すること自体、ばかばかしい」の空気が蔓延しているような気がする。

それはそれでそうなんだけれど、SNS上でも起こりがちな現象なんだけれど——トランプさんはあくまでもたとえとして——なんでもかんでも「面倒くさい」に逃げ込んじゃうと、それを許容していることにもなりかねないからなあ、と思う。面倒くさくて放置しているうちに、汚れもたまっていくものだしね。


で、これから長くまがりくねったクロワッサンを食べます。