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信じるなを信じるな。

30代以上を信じるな。

ドント・トラスト・オーバー・30、ですね。浅学にしてパンクムーブメントのころに出てきたことばだと思っていたのですが、さきほどネット検索したところベトナム反戦運動やヒッピームーブメントのなかで生まれたことばなのだそうです。ああ、これまでに何度かパンクとこのことばを結びつけて語ったはずだよなあ、おれ。知ってるつもりって、ほんとうにおそろしいものですね。

で、ぼくはロック少年だった高校生のころにこのことばを知って、当然のように「そうだそうだ!」と思ったんですよ。30を過ぎたおっさんの言うことなんて聞いてたまるか。おれらの時代はおれらがつくるんだ、と。

それがどうでしょう。自分が30歳を過ぎてみると「あ。オーバー30はちょっと言いすぎだったかな。せめてオーバー40だったかな」なんて軌道修正をはじめて、45歳になったいまでは「まあ、オーバー50だよね。バブルを知ってるおじさんたちは、ちょっとね」なんてふうに軌道修正を図ってる。

当然のように、あのころ目の敵にしていた30代の方々を見て「若いなあ」と思ってしまうし、なんなら40歳でも若く見えてしまう。

これってたぶん、年齢を重ねれば重ねるほど「若い」の範囲が広がるということで、ぼくにとっては自分の加齢をたのしみにする要素のひとつでもあります。


ただ、ひとつだけ気をつけたいのは「ドント・トラスト・アンダー・おれ」みたいな発想に傾かないこと。世代論の馬鹿馬鹿しさに気づき、おのれの狭量さに気づき、「ドント・トラスト思考」のつまらなさに気づくこと。

基本はやはり、「レッツ・トラスト・エブリワン」でありたいなあ、と思うのです。