考えごとをする時間
ビル・ゲイツは子どものころ、たびたび遅刻をしていたそうだ。
家族でどこかに出かけるとき、決まって彼だけ準備が遅れる。母親が彼の部屋を覗くと、ただぼんやりベッドに腰掛けている。
「なにしてるの?」
「考えてるんだよ」
「え?」
「お母さんには、考えごとをする時間ってものはないの?」
ことばに詰まった両親はお互いの顔を見合わせ、声を揃えて答えた。
「……ない」
ビル・ゲイツの父である、ビル・ゲイツ・シニアの著書『人生で大切にすること』に書かれたエピソードなんだけど、これはいい話だなあ。
いまのぼくに、仕事以外の考えごとをする時間って、どれくらいあるだろう。映画を観ても本を読んでも音楽を聴いても、なーんか仕事との互換を意識しながら味わってる気がする。
ベッドに座ってぼーっと考えごと、したいなあ。