ニヒリズム＝虚無主義

すべてどうでもいい。自分を含め、ものごとに意義や価値は存在しないという考え。

「神は死んだ」とニーチェが言ったのは、”意味不明”を神の仕業にしていたが、科学技術・近代化により”それ”を説明できるようになってきたからです。

これまで信じてきた絶対的なモノを否定・裏切られたとき、人は（消極的）ニヒリズムに陥ります。

「神が絶対。神様を信じていれば救われる。救われる。救われるはず。。。救われている？ これのどこが救われているだ？あぁ、神よ。なんだかすべてがどうでもよくなってきたよ（ニヒリズム）」と嘆く人が急増した時代にニーチェは生きました。

だからこそ、「神に祈るだけで、自分では何も行動しない人間はクソだ。救われるわけがない。自分の人生を神に捧げるのか？自分の人生は自分で決めろ。超人になれ。」という哲学が支持されはじめました。

そして、この（消極的）ニヒリズムに対抗するのは、積極的ニヒリズムだということです。

• 人生に目的を持たない・意味はないと認める。（前提として、ニヒリズムの肯定）

  • 裏切られて「どうでもいい」となるのは当たり前。もともと、その中で生きているのだから。

  • 人はそこらへんに転がってる石ころと同じ。だけど存在していいでしょう。

• 意味がないからこそ、自分の価値基準を持ち、自分の意志を持つ。

  • 意味を自作する。だって、人生に意味などないのだから。

  • 他人の批判は無視。だって自分の人生に意味などないし、そいつの人生にも意味はないから。

• 自分の価値観に従い、行動し、影響力を広げる。

  • うちから湧き出てきたものを世界に還元する。別にそれに意味などないが、多分そっちのが楽しい、運が良ければ、他者が意味を見出してくれる。

現代に当てはめ、マクロにみてみる

ニーチェの思想が最近になって、また支持され始めています。
神が死んだわけではなく、ニヒリズムに陥る人が増えているからです。

一つは、裏切りの多様化。多様化の時代、物事が多様化すれば、その裏切りも多様化し増加する。

別に、神に裏切られなくても、恋人と別れた。受験に落ちた。ゲームのレアキャラが引けない。そんなことでも「もう、、、どうでもいい」となったことは一度くらいあるでしょう。

だから、多様な他の何かにすがり、裏切られ、「もう、どうでもいい」。。。と。

もう一つは、もっと根本的な問題。

社会にも、他者と関わることにも意味があり、そして永続する。
これの否定です。

科学技術が進歩しすぎたのかもしれません。
「恋人を作るのはコスパが悪い。」のです。
「会社に入らなくても、一人で生きていける。」のです。

挙句の果てに、「寝たきり点滴で、メタバースで生きればよくね？」が来ます。

システム（社会）が進歩することによって、つながりは不要になっていく。つながりが不要なったのなら、社会に意味があるのか。

昔は、仕事をすることで、社会に参画していきました。それこそが絶対的であると。（期待）

しかし、今は仕事をすることで、無駄を省き、自分をなくし、社会から疎外されていく感覚をもってしまう。ただただ、システムの歯車になる。そんな感覚です。（裏切り）

僕はなんとなく、これが「神は死んだ」の現代版なのではないかと思います。

解決策＆キーワード

社会によって、”内から湧き出る力”が削がれてきたのがここ１００年の現状です。

つまり、社会によって、超人とは反対の方向に力が働いていたのです。だからニヒリズムに陥ります。それはまだしばらく続きそうです。

それに対抗する解決策こそ、積極的ニヒリズムです。

積極的ニヒリズムをおすすめする根拠となるキーワード↓

• 社会

  • ここ１０年ほどで、つながりが不要になってきている

  • 人は、数百万年前から、寂しさを感じるようにプログラムされている

  • 私達が生きている間には、つながりが不要な社会に、順応できない

    • ”LINEでいつでもつながるという慢心” は逆に孤独を生み（LINEがつながらないだけで、関係が切れる）、人を殺し（ニヒリズム）、実際に、孤独死を増やす

• 荒野（＝社会）

  • 日本のこと

  • 確実に荒れていく（予測ではなく、現在進行型）。経済力が弱まり、格差が広がり、貧困が広まる。

  • 貧困は、学力低下、犯罪、自殺…を生む（荒れる）

  • だから荒野の歯車になるな。マクロのことは考えるな。

    • ミクロで自分はどうしたいか考えろ。自分の足で歩け。超人になれ。

    • （それが結果として、マクロに還元されるかも？）

• 仲間と生きよ

  • 人は「寂しさ」を克服できていない。

  • そして、「寂しさ」を強要される荒野にいることを知っておく。

  • ミクロで考え、超人なることを忘れずに、仲間だけはしっかり支え、支えてもらえ。

• 記憶と身体性

  • この２つが超人をつくる

  • これがなければ、社会＝荒野の歯車

  • 「AVを見て、社会の歯車になるか。SEXをして、超人になるか。」

    • 記憶に刻まれていることしか、内から出てこない

    • だから、とにかく行動しろ

    • 行動して、転び、やけどし、失敗し、痛みを伴う＝身体性を持たなければ、記憶に刻めない

    • 記憶に刻まれていることしか、内から出てこない

    • だから、とにかく行動しろ

    • 行動し、身体性を持たなければ、記憶に刻めない

    • 記憶に刻まれていることしか、内から出てこない

    • 内から出てこなければ超人にはなれない

超人になれなければ、残るのは「虚無」だけ。
これが、積極的ニヒリズムが最強なワケ。