見出し画像

目的をもって香港を散策した話


私にとって旅とは変換プラグのようなものだ。

普段お金を稼ぐために使っている左脳的なエネルギーの使い方を、生きることの喜びや豊かさなど感性を捉えるための右脳的なエネルギーへ変換してくれる。

前者も後者も生きるためには必要なエネルギーだけど、バランスが取るのが難しい。前者に偏りがちな私の脳はよく悲鳴をあげて、旅を求める。

うまく切り替えられない。考えたくないのに、業務時間外でも仕事やキャリアを考えてしまう。「あの時もっとこういうやり方の方がよかったなぁ」とか「今後のキャリアどうしよう…今のままでいいのかな…」など途方のない後悔や不安がグルグルと頭を離れない。

旅に出ても完全に不安と切り離されるわけではないけど、新鮮な景色・食べ物や知らなかった価値観に触れ、日常とは異なる行動パターンを行うことで、私を巡らす強迫観念から抜けだし、「この瞬間のために生きてるんだ」と自分を肯定できる瞬間がある。

 ふと出会う鮮やかすぎる夕日

 長距離バスで何時間も揺られたのちに
 車窓から現れた目的地の灯り

 安いプラスチック椅子に座って啜る
 出汁が出まくったスープ

 初めて出会ったのに100%善意の心で
 親切にしてくれる人との出会い


ああ、人生ってこんなに素晴らしいんだ、
案外特に目的なんてもたなくても、こういう美しい瞬間のために生きるでいいんじゃないかなと自分を全肯定できる。

日常に疲れた方は旅を通してしんどい日常と離れてみてほしい。

旅に出れるのが難しい場合もあるだろう。そのときは『ソウルフル・ワールド』をみてほしい(大好きな映画)(突然のリコメン)

生きるってもっと簡単でいいんだよって
教えてくれる作品

あれ、なんの話だ。
めちゃくちゃ脱線したけど、今回は香港で変換プラグそのものを探すというお話です。(ややこしい)

これから香港からインドへ行くのに、肝心な変換プラグを忘れてしまったことに気付いた。

インド現地調達も考えたが、インドの最初の目的地はジャイサイメールという砂漠の街なで見つかるか不安。なので香港で探すことにする。

近未来都市香港なら見つかるでしょ〜と
舐めプしている私


が、意外と見つからない。

インドのコンセプトに差し込めるプラグは、タイプB3/B/BF/Cだが、ここは香港。香港は、タイプBF。
そう、香港人はきっと変換プラグは必要ないのだ。そして日本はタイプA。きっとタイプA→タイプBFはあるが、その逆、タイプBF→Aがない(その辺よくわかってないが)


まずググって初めにヒットした街の便利ショップ的な場所に行ってみる。

キッチン用具などから電化製品など広く売っている。これかなと思われるものを見つけた。が、店員から「チガウ」と返答があった。

次は地元の電気ショップ。おっちゃん達が5、6人狭い店内にたむろしている。

入りにくい、ようで、昭和の日本のような安心感もある。近代的な高層ビルと下町的な人情溢れる個人店のが織りなす街並みが香港の魅力だなーと思う。

おっちゃんの1人があらゆる変換プラグや充電器などが剥き出しに詰め込まれている箱を店の奥から持ってくる。

錆びついた箱の中を宝探しのように探す。残念ながら、ない。それでも気のよいおっちゃんと「香港は何日いるんだ?」「どこからきた?」と他愛のない話をして思い出を得た。


よし、最後は頼みの綱。ダイソー。
香港には我らがダイソーがある。ダイソーがあるという安心感。しかもまぁまぁ規模も大きいようだ。

ダイソーに入った瞬間、
あ…日本だ…と日本のダイソーそのままの雰囲気に一瞬自分GPSがバグる。

店内のビジュアルも、品揃えも、BGMまで日本のまま。

水は100℃になると沸騰します。
太陽は東から昇ります。
人は死んだら生き返りません。

目まぐるしい変化の時代の中に数少ない不変の真理に、「ダイソーは世界でもダイソーである」が追加された。

それでも、ない…。やっぱりダイソーは不変の真理ではないのか…


もう疲れてしまった。
結構歩いた。
そろそろ昼ご飯を食べて空港に戻らないといけない。

よし、1番最初にいった便利屋ショップでそれっぽいのを買おう。店員にはチガウと言われたが、一か八かだ。

使えるかは置いておいて変換プラグを手に入れて(※)、謎の達成感に包まれた私の足は飲茶へ。

行きたかった飲茶の近くにある、ローカルっぽい飲茶に入った。

行きたかった飲茶は満席だった。
まぁ人気店だし昼時はそうなるよねー。

王道に春巻き、海老蒸し餃子、豚肉炒飯を頼ん
でみた。


全然関係ないけど、中華圏の「食飯未呀?(吃?)」文化っていいよね。

中華圏の人と友達になったとき、ご飯食べた?とよくチャットをもらった。何故この人はいつも私のご飯事情を気にするんだろう。と不思議だったけど、日本語のご飯食べた?にあたる食咗飯未呀?が中華圏では定番の挨拶らしい(日本でいう今日天気いいね的な)

食事を大切にする文化がよく現れた表現だと思う。食を大切にする国民性って素敵。

料理が到着した。

見るからにぱっりぱりで最高〜!


春巻き、超安定の味。
海老蒸し餃子、プリップリで旨い。
肉付き炒飯、美味いが肉の身が少ない。
ほぼ骨。む、食べにくい。

前回の旅含めて、肉頼むと結構な頻度で骨付き肉にあたる。香港、基本美味しいが骨付き肉のちょっと面倒くさくて苦手。次は海鮮中心にしたい。

今回のお店は正直感動するレベルの食にはありつけなかった。それもまた一興。

香港、主要なところはあまり行けてないが歩いて、食べて、また歩いて…大満足。

よし、空港に戻ってこれからインド、デリーだ。さようなら香港。朝の香港も新鮮で楽しかった〜!


※チガウ変換器はなんと使えました。海外では店員のチガウは信じるべからず。自己判断力鍛えよう。

【次回:ついに始まるインド旅】

予想、そして予定を裏切りまくるインド。一筋縄ではいかないが、過去最高に楽しく、刺激的な旅が待っていた!!(この後インド旅更新予定でしたが一度スキップさせてください🙇‍♀️いつか必ず更新します)

この記事が参加している募集

散歩日記

創作大賞感想

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?