ブラ(下着)の透ける色と透けない色の違いとは?
夏が近づくと、ちょいちょい twitter でバズる以下のような投稿。
こういうのを見る度に、「色の基本を知ってればすぐ解るのになぁ」といつも思っていたので、オッサンがやるのは憚られますけども(笑)、まあちょっと解説してみます。
HSV(またはHSB)色空間
色の表現方法には色空間というものが用いられ、よく知られている三原色のRGB(加色混合)や CMY(減色混合)の他、HSV(またはHSB)というモデルもよく用いられます。HSV(HSB)は順に
Hue:色相(色味)
Saturation:彩度(色の鮮やかさ)
Value/Brightness:明度(色の明るさ)
となっています。以下概略。
Hue:色相(色味)
いわゆる「色」です(笑)。簡単に言えば虹の七色で、一周360°で表されるのが一般的です(0~100のパーセンテージで表す場合もあります)。ちなみにこの色の円を色相環と呼びます。
Saturation:彩度(色の鮮やかさ)
色の鮮やかさの値で、0~100%で表されます。100%が一番鮮やかで、0%に近づくにつれて淡くグレーっぽくなり、V が100%なら0%で白になり、V が100%未満ならグレーになります。色相が赤の場合、途中でピンクになることが分かります。
Value/Brightness:明度(色の明るさ)
色の明るさの値で、0~100%で表されます。100%が一番明るく、0%に近づくにつれて黒に近くなり、0%で真っ黒になります。色相が赤の場合、途中で臙脂色に近くなることが分かります。
ブラ(下着)が透けるかどうかは明度差による
実はブラ(下着)が透けるかどうかは HSV のうち、V(明度)だけの問題で、肌と明度差が大きいと明るくても暗くても透けます。白か赤かピンクかはどうでもいいのです。H(色相)や S(彩度)はほとんど関係ありません。ツイートの画像を拝借して確かめてみましょう。
このように、透けてるのは明度の高い白・黄色・ピンクで、肌より暗いものはほとんど透けません。黒は肌の明度より暗すぎて若干透けますが、白よりはだいぶマシなのがお判りかと思います。
一番優秀なのはやはり明度も色相も肌に近いベージュでしょう。ちなみに AKB48 のメンバーがテレビで言っていましたが、ブラは全員ベージュと決まっているそうです。これが一番衣装から透けにくいのだとか。
白は世の中にある色の中で一番明るく、思いっきり透けます。よくブラック校則で下着を白と規定している根拠に「透けるから」というのがありますが、勘違いも甚だしいです。仮にも学術機関であるのなら、ちゃんと実験して判断して欲しいものです。
近年は肌の色もいろいろ
最近は日本でも親の片方、あるいは両方が外国人というケースも増え、肌の色も様々になってきました。なので、平均的な日本人よりも明るい場合と暗い場合の実験結果も参考までに示しておきます。
下着と肌の明度差を調べる方法
パッと見ただけでは明るいかどうか判らない、という場合は恐らく大丈夫です。判りにくいという事はそれだけ肌の明度に近いという事なので、そんなに厳密に調べることもないでしょう。それでも不安な場合は、下着を肌に近づけて写真に撮り、モノクロ変換すればはっきりすると思います。
オマケ
ちなみにオッサンである私は、白いTシャツを着る時は乳首透けを避けるため(笑)グンゼの in.T という下着のベージュを着ています。
ただ私は平均よりかなり肌が白いため、このベージュでも私の肌より明度が低すぎ、若干透けてしまいます。困ったものです。
ヘッダー写真:MAX LIBERTINE on Unsplash
カフェラテおごってください。