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育ってきた環境と人間

自分が身を置く環境というのは本当に大きなものでその時、何を選んでどこに行くのかで大きく人生が変わったりする。そんな事を感じることが多い。おそらく今の自分を作ったのも親の影響は少なからずあれど、どんな友人が周りにいたか、それに付随して部活動もそうだったし、都内に出てからも職場の上司や取引先の方々など様々な方と出会う中で自分が作られてきた気がする。

例えば聞いている音楽であっても周りに居る人は変わるだろうし、趣味も、もちろんそうで、何をやるかでどんな人と出会い、付き合っていくかがほぼ決まっていく。やはり幼少期から高校くらいまでの過ごし方というのはその人を作る上で結構重要な時間であると、今になると思っていて、その時の吸収が今の自分の柱になっているんじゃないかと考える。

わかりやすいところで言うと友人の兄が音楽に詳しかったらその弟やその友人も音楽に詳しくなっていったり、それが古着であれば同じくそんな現象が起きたり、自分が住んでいる地域性もかなり大きく影響していて洋服屋さんやレコード屋さんが多くある街で育つのと大手チェーンしかないような田舎で育つのとは大きくその後の人間が異なる。(表現不明)

と言うのも今この地でお店を始めて若者の感度や成熟度の差がかなりあるのを感じていて今回のテーマに辿り着いた次第。私がお店を営む埼玉県深谷市というのは熊谷の隣で埼玉の県北に位置する。なので川を渡れば群馬県。群馬は凄く近い存在。特に高崎や前橋は昔から洋服屋さんやレコード屋さん、ライブハウスなどカルチャーに根差した街である印象で僕らが青春時代を過ごした20年前位がピークだったかもしれないが今でもその雰囲気は残っている。

若い頃から興味を持てばそれらに触れられる機会は多い。しかし私が現在お店を営む深谷市周辺にはそういった文化がない。熊谷は熊谷で熊谷らしい文化はあれど群馬のそれとは違い、独特のラインであり、口で説明するのが難しい。

それが原因か分からないが明らかに群馬のお客様の感度が高いし、オシャレが好きだし、ファッションを楽しんでいる人が多い。多分近隣から来ているお客様だと何人かしか居ない。あとは一度都内に出ていたUターン組。ひどい時には「誰かが着ていた服なのに何でこんなに値段が高いんですか?」と聞かれたこともあるし、「Levi's履いたことないんですけど…」から始まったり。その時に、ここでお店をやるってここからなんだな。って考え直した記憶がある。

聞いてみると古着屋さん=セカストみたいな感じでリサイクルショップ=古着屋で育って来たようだ。それ以外はユニクロかしまむら。確かにこの辺にはそれしかお店がない。そうなるのが当たり前の世界で育っている。多分学年に何人か休みの日に群馬に買い物に行ったり、大宮に行ってみたり、都内に行くような奴がいたんだろう。

店内から見える山

そうなると自分のやりたい店と売れるものが大きく異なってくる。多分自分のやりたいものだけ置いていたらもちろんやっていけない。でも古着を知らない子に合わせるのはまた違う。昔の古着屋さんのように知らなければ教えるしかない。話していても格好良いの基準が多分違いすぎる。接客して欲しいものを見つけて買ってもらっても、またその子が来ることはない。

僕はその子にとって強烈に格好良い存在でいないといけないだろうし、この人みたいに格好よくなりたいと思ってもらえないといけないし、こんな楽しい世界があるんだと思ってもらえないといけなかったんだと思います。古いものにどういった魅力があるのか伝えていかなければいけなかったんだと思います。

逆に言えば僕らが育ったようなお店が自店の周りにはないので自分がそういった存在になり、一人でも多くそんな若者が育ってくれたら嬉しいですね。この辺に関しては地道にコツコツと。実際20~23歳で凄くモチベーションの高い若者も来ているし、その辺から広がっていくと嬉しく思います。

いろんなとこ行っていろんな人と話すの本当大事だなぁって改めて思いました。


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