スナックちどり/よしもとばなな

よしもとばななはこういう女の子同士が寄り添って生きる話がいいよなあ。彼女の作品はいつも物語を通して伝えたい部分がわりとはっきりしていて、それは人生でここだけは信じていたい、こうやって生きていたい、みたいなとこで、その点においてだいたい私に「ああそうだよかった間違ってなかった」と思わせてくれる、だから好き。好きというか、助かる。あと、こういう人いるよね(今回であれば主人公の元夫)の描き方がとても生々しくて、そういう人へのもやもや対処としても参考になった。参考になった、って、ちょっとへんかもしれないけれど。でもセックスのくだりは必要とは思えないんだよなあ。できればそれなしに話を進めてほしかった。街の色をいつも目に浮かべながら読み進むことができて、終わり方もよかったので、そこだけ気になっちゃった。

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