LINO

SPA、セレクト、ハイブランドなどで販売員歴15年くらい。途中からフリーランスで6年間…

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SPA、セレクト、ハイブランドなどで販売員歴15年くらい。途中からフリーランスで6年間、販売と営業の仕事をしていました。月刊誌「ファッション販売」には5年間執筆。一度フリーランスの仕事を全て納めて法律事務所に就職しましたが、この度またアパレルに戻って参りました。よろしくどうぞ。

マガジン

  • アパレル販売員のためのあれこれ

    四六時中仕事のこと考えてるので、せっかくだから書いておこうと思ってnoteにしています。 アパレルは万年人不足だし、シフト制ですれ違いが多く、あまりメンバーと仕事について話す時間もなくて、大して教わらないうちから一人で考えざるを得ないケースが多い仕事環境だと思います。コミュニケーション不足ってやつですね。そこで、これを読んで、「ああ、こんな人もいるんだなー」くらいに何か感じてもらえたら嬉しいです。

  • モスクワレポート

    2019/9/5-11 モスクワにひとり旅をしたときの記録です。 準備編、食事編、ファッション小売編、観光編で書いていきます!

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    • モスクワレポート

最近の記事

フィービー・ファイロと服のシワ

 ついに出ました、PHOEBE PHILO…!ECサイト公開のタイミングは日本時間だと10月30日を過ぎていて、私は待ちきれず寝落ち。朝になって見てみると、もうすでにSOLD OUTの連続。画像に赤くフィルターがかかってよく見えない!くぅっ!!  トップに貼った「Thank you for 〜」の画像は、先日PHOEBE PHILOのブランドサイトにアドレスを登録したときに出てきた画面です。まだ何も公開されていなかったので、待ってるのはこっちよ〜!、と思いましたが。  今朝

    • 私はこうして販売員をやってきて、何も後悔していません

       先日、ファッション業界の専門家の方々が販売員教育について情報交換をする場をZoomで視聴させてもらえる機会がありました。販売員を取り巻く問題について、こんなに真剣に考えてくれようとしている大人たちがいるんだなとうれしく思う一方で、当の販売員が置いてきぼりじゃないかな?とも感じてしまいました。チャンスを与えてもらい、道が舗装されるのを待つのか、自分たちが動くのか。  私はかれこれ20年以上社会人をやってきていて、そのうち9割近くはファッション小売の販売員として日々を過ごして

      • 〈Podcast 収録後記〉1、商工中金法 2、ステマ規制

         最近、思いがけずPodcastで話すようになりました。「Law Stream」というチャンネルです。このチャンネルでは、現役の弁護士が気になる法律についてビジネスニュースとは違った角度から解説しています。そこに相槌を打つのが私の役目です。実は少し前に弁護士が一人で始めていたのですが、「一人だと、どうもしゃべりにくい」とのことで、相槌役をお引き受けしました。調子に乗ってアイコンも作成してしまいましたので、こうなったらもう“中の人”です。リンクは一番下に貼っておきますのでぜひお

        • 【アパレル】ご注文のお品物が届いたら、遅滞なく開封して中身を確認してほしい、その理由と事情

          こんにちは。 私がアパレル業界に出戻って早くも2ヶ月が経ちました。先日はブランドの展示会もあり、日々忙しくしながら感覚を取り戻している最中です。 その感覚を取り戻す日々の中で、「そういえばコレあんまり世間に知られていないんだよな…」と思うことがあります。その一つが、受注会やECで購入した商品が届いたら、早く開けてみたほうがよいということ。今日はその理由と業界事情について書いていきます。 中身に問題がないかどうか確認することが大切です 受け取った荷物の中身が分かっている

        フィービー・ファイロと服のシワ

        • 私はこうして販売員をやってきて、何も後悔していません

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        記事

          ZOZOTOWNとわたしの18年のあゆみ

           私が最初にZOZOTOWNを利用したのは、もう18年も前になる。ちょうどケツメイシの「さくら」がヒットしていた春で、買ったアイテムはユナイテッドアローズのベルト。当時、ジーパンに白シャツみたいな小ざっぱりしたスタイルにスカーフを腰に巻くのが一瞬流行っていたけど、なんだか思うようにできなくて諦めかけたときに、革とスカーフ生地をいい感じにつないだベルトを見つけてZOZOTOWNで購入した。なぜ店頭で買わなかったのかと言えば、その頃私が長野県に住んでいて、近くにユナイテッドアロー

          ZOZOTOWNとわたしの18年のあゆみ

          〈服装自由〉の矛盾

           昨年末からアイザイア・バーリンの自由論を読み始めたものの、決して読みやすい本だとは思えないし、正直あまり進んでいない。かねてから私には〈服装自由〉という言葉の意図することに疑問があった。バーリンの「消極的自由」と「積極的自由」の定義の話がこの本に書かれていると知って、これを読んでみることにした。まだ総ページ数の10分の1も進んでおらず、読了までの道のりは長そうであるが、しばらく抱えてきた私の疑問がもしこの1冊で片付けられてしまったらつまらないから、読み始めの今のうちに〈服装

          〈服装自由〉の矛盾

          2022 ベストバイ

           一回やってみたかったので、今年のベストバイをやります。 生活雑貨部門第一位 KINTOのダブルウォールグラス 冷たいものはなるべく冷たいままに、外側は結露せず、熱いものはなるべく熱いままに、外側は熱くなく。ダブルウォールは素晴らしい。 飲み口の丸みも優しさを感じます。 飲食部門第一位 マリアージュ・フレールのNo.955 THÉ SURLENIL  紅茶ではなく緑茶ベースのフレーバーティー。柑橘とバニラ、ミントがバランスよく控えめに香ります。フレーバーは感心するほど

          2022 ベストバイ

          少し気が早いが、2022年の仕事を振り返る

           サッカーワールドカップの日本対コスタリカ戦が、つい先ほど始まりました。初戦のドイツに勝った翌日、よくお電話をくださるお客様の声がガサガサだったので「風邪ですか?」と聞いたら、「あ、いや、ちょっと昨日ワールドカップ観ていて…」「あぁ…(察し)」というやり取りがあり、夢中になれるものがあるっていいな、と思いました。  と言うのも、最近私自身が夢中になったものがあるかと自問した時に、特に思い当たらなかったからです。必死だけど、夢中ではない。ヒリヒリするけど、ワクワクしない。なん

          少し気が早いが、2022年の仕事を振り返る

          米富繊維さんのYonetomiの定番がとても良かった話

           先日、久しぶりに個人オーナーのセレクトショップを訪ねました。場所は京都で、お店の名前は「ANOCOLOE」。四条にあります。  ラックにぎっしり掛けられた服、ちょっと雑に置かれたシューズ、アクセサリーやバッグまで片っ端から全部見て10点ほど試着して2点購入しました。見えていた限りではウィメンズが9割です。  せっかくお店に行くので、すんと気取った雰囲気よりも、多少ラックが窮屈でも洋服愛が感じられてたっぷり見られるお店の方が好きです。そういう意味でもこちらはとても満足でし

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          なぜか仕事を頼まれない人に共通する、しゃべり方の問題

           こんにちは。  身だしなみや受け応えに特段問題があるわけではないのに、なぜか仕事を頼まれない人がいます。挨拶などの基本的なコミュニケーションの場面では周囲とはうまくやっているように見えるのに、なぜか実務では遅れをとってしまう人です。  表題には「なぜか仕事を頼まれない人」とだけ書きましたが、「仕事が雑なわけではないのになぜか複雑な仕事を頼まれたり教わったりする機会が少なく、実務で出遅れてしまう若い世代の人」について、私がこれまで見聞きした経験を踏まえて書きます。表現が適切

          なぜか仕事を頼まれない人に共通する、しゃべり方の問題

          パワハラはなぜ職場で起こるのか

           今日、2022年4月1日は法関連の改正が目白押しです。  育児介護休業法の改正(主には男性の参画促進)、個人情報保護法の改正(一部厳罰化等)、パワハラ防止法の施行(大企業は施行済)などがあります。  改正・施行されたことを表面上知っているだけよりは、中身の把握ができていた方が身のためですし、企業が法改正に対応していなければ、後から責任を問われてしまう危険がいっぱいです。  今回は、全ての企業に義務化されたパワハラ防止措置について書いていきます。 ◇パワハラは労務問題です

          パワハラはなぜ職場で起こるのか

          この度、ファッションリテールからリーガルサービスへ。

           去る12月3日、私は長年苦楽を共にしたファッション業界から降りることを決めました。6年目だった個人事業も閉業に向けて現在整理を進めているところです。  年が明けたら1月中には弁護士事務所の渉外部勤務になります。リーガルサービスの外商みたいな仕事です。このことを近しい人たちに話すと、私がファッション業界から抜けることには驚かれても行き先には納得されるようで、不思議なくらい同じ反応をされます。  個人事業主として開業してからというもの、周りの方々のおかげで順調にやってきまし

          この度、ファッションリテールからリーガルサービスへ。

          ユニクロは、高い。コンビニ弁当も、高い。

           自社製品を「ライフウェア (life ware)」と称するユニクロ。20年以上も前から「洋服もコンビニ弁当も一緒」が柳井社長の持論です。そのくらい身近で、気軽に買いたいもの(買えるべきもの)なのだそうです。  ユニクロがフリースで広まり始めた当初、ユニクロ着用がバレることを“ユニバレ”と揶揄する時期もありました。当時は、ちょっとお洒落な服は高いのが常で、安いものはその逆。安かろう悪かろうが普通だった時代、ユニクロをこっそり取り入れる人が多かった頃に生まれた言葉です。  

          ユニクロは、高い。コンビニ弁当も、高い。

          販売員がお客様にモノを伝える時に気をつけるべきこと

          販売員の皆さま、販売員の仕事に興味がある皆さま、こんにちは。 販売員は、お客様になんとか商品の良さに気づき理解していただこうと、色々な切り口でモノを伝えようとします。 たとえば、「日本に数台しかないシャトル織機でゆっくり織られて」とか、「職人がひとつひとつ手作業で編んで」とか、そういった誰かの時間や手間が掛かっていることが商品の付加価値になり他者と差別化できるきっかけになると思っている販売員さんは少なくありません。 そしてこういうフレーズを「へぇ〜」と感心する様子で聞い

          販売員がお客様にモノを伝える時に気をつけるべきこと

          初めて「仕入」を考えた数日間の気持ちを新鮮なうちに残しておきたいnote

            販売の仕事は20年近く続けてきて、もちろんこれからも携わっていきたいのですが、生まれてこのかた私自身の手でお店を持ちたいと真面目に思ったことは正直ありませんでした。(だって絶対大変だもの!)  販売員も大変ですが、お店を持つこととの決定的な違いは在庫と売場を持つか持たないかにあります。  私がお店をやろうと思わなかった理由はたくさんありますが、この在庫と売場スペースの問題も大きいです。このリスクを踏まえて経営されているお店やオーナーさんはすごいなと、つくづく思います。

          初めて「仕入」を考えた数日間の気持ちを新鮮なうちに残しておきたいnote

          上原のクラシック、ヒロセさんのお話

           あまり他人と語り合ったりしない性分ですが、不意に予期せぬ人と長めの話になる機会があります。昨日のディナーがそれでした。  食事が終わってから2時間近く、貸し切りになった店内でシェフと話し込んでしまいました。テーマをつけるとしたら、そう、あれは「しごとの流儀」。  小テーマは、 「若者の仕事論、理想の“オレ”は何を生む」 「ワーカホリック・スタイル」 「食うか食われるかの若き日」 「好きな仕事と、それをやるための仕事」 「ビジネスのアイディアは異業界にある」 「“好き”は

          上原のクラシック、ヒロセさんのお話