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クレームを受けているとき、あなたはどんな顔をして聞いていますか?

こんにちは。

ヒト相手の商売をしていると、大きさや頻度の差はあれど、クレーム自体は避けられないものですよね。

あなたは、クレーム対応は得意ですか?

私は、好きではないけど、得意です。というか、学生時代のアルバイトも数えたら20年以上接客業に従事して、場数を踏むうちに、得意になってしまいました。クレーム対応のタイトルがついた書籍などを読んだ記憶はないけれど、現場で経験を積むうちに、ロジックで対応・解決できることが分かったからです。

もはや、マイナスの状態を限りなくゼロに近づけるクレーム対応のほうが、ゼロから際限なくプラスを追っていく通常の接客よりも、結果が見えて分かりやすい、くらいに思っています。

クレーム対応が上手くいかない人の特徴

これまで、私自身が解決に当たってきたクレームの数もそこそこありますが、同様に、他の人がクレームを受けている姿を現場で見てきた数もそこそこあります。

人のふり見て我がふり直せ、とはよく言ったもので、大変勉強になりましたし、そういった対応に対するお客様のナマの反応もたくさん拝見してきました。これからもそういったシーンから学ぶことは多いだろうと思います。本など読むよりよっぽどリアルですから。

クレーム対応が上手くいかない人の特徴は

・自分の気持ちが先に出る
・感情で対応ガイドラインが揺らいでしまう
・起こっている事態より、お客様の怒っている度合いに注目してしまう

おおよそこの3つに分けられます。

自分の気持ちが先に出る人の場合

これには2タイプあります。

ひとつは、お客様に対して「こちらは間違っていない、言いがかりだ!」と思ってしまい、それが表情や言葉に滲み出て伝わってしまうタイプ。

もうひとつは、「やだ、こわいー」と、クレームが嫌だという気持ちが出てしまうタイプです。「イヤな思いしてるのはこっちなのよ!」と、さらに怒らせます。

また、ここからの派生で、怒っているお客様を見ると笑ってしまうという人がたまにいますが、これはお客様をそこまでにさせている事柄は何なのかを知ろうとする前に、「いやいや、いきなりそんな、おかしいからw」と思う自分の感じ方を出してしまっているからそうなるわけで、クレーム対応が上手くなる日は遠いでしょう。

クレームは、解決するものです。解決の方向に向かえない感情まかせの言動は、全て役に立たないので自己主張は捨てましょう。

感情で対応ガイドラインが揺らいでしまう人の場合

これは言い方を変えると、お客様に不用意に肩入れしすぎてしまうことです。責任者ではない心配性なスタッフがやりがちです。

クレーム対応の基本は、自分たちができることとできないことははっきりさせておき、できることの中からお客様に選んでいただいて対応します。提示するカードを正しく選ぶためにも、お客様へのヒアリングはとても重要ですが、余計なことまで聞き出したり、ヒアリングしながら同情してしまうと、お客様のお話に尾ひれ葉ひれがつきやすく、その場での迷案が生まれてしまいます。

同時に、会社として対応できないことをできるようなほのめかし方をしたり、お客様の行き過ぎた要望に対しても期待を持たせてしまうような受け方伝え方は、結果的にお客様をモンスター化させ、余計な部分でクレームを募らせることになります。

クレーム対応と同情は、一旦切り離しましょう。そうでないと、同情するなら言うとおりに対応してくれと言われてしまいます。

起こっている事態より、お客様の怒っている度合いに注目してしまう人の場合

クレームの報告のときに、お客様がご立腹かどうかはだいたい盛り込まれますし、予備情報としてはあったほうがよいのですが、たとえ激怒していようと淡々としていようと、事象が同じならこちらができることとして提示するカードは常に変えないことが身のためです。

怒っているから断れない、怒っているから確認しない、怒っているからへりくだる。また反対に、怒って見えないから突き返す、怒って見えないからたいして聞かない、怒って見えないから平気で待たせるなど、これらは全て間違っています。

怒っていてもできないことはできませんし、怒って見えなくてもすごく怒っている方もいらっしゃいますし、怒って見えなくても実は筆頭株主の親族かもしれません。

クレーム対応で押さえるべきことは、目の前のお客様がどう見えるかではなく、目の前のお客様が訴えていることは何か、です。

ここまでで、心当たりはありますか?

ともに働くアノ人がこのタイプだなぁ、なんていうことがあるかもしれませんね。

それはそれでよしとして。

分析は必要だけど、肝心なのはここからです。

分析だけしたって、クレーム対応時の行動には何の変化も起こりません。というわけで、ここから先は、じゃあどうしたらいいの?という話を始めます。

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