Article of the Day!台湾の若者よ、君たちの国はダイナミズムに溢れている。

自称スーパージェネラリストのライターが、国内外の記事からこれ!っという一本を選び紹介する、The Article of the Day!

今日の記事は、最新ニュースではありませんが、気になった一方。ちょうど今台湾の不動産についての記事を執筆中で、その中で見つけたこの記事。

台湾の若者たちは、未来を非常に不安に思っている。仕事はない、生活コストは高い。台北にいても、自分の住処を手に入れることは愚か、たとえ仕事があっても、実家から出て一人で暮らすほどの余裕がある人は少ない。家族ができても、台北に住むのは難しく、周辺の新台北市や桃園などにマンションが見つかればめっけもの。台北市内では一軒家などほぼ存在しないに等しい上、マンションだって億ションだ。

そんな彼らにとって、香港は常に気になる存在。中国の「一国化」へのプレッシャーは強く、今それに激しく抵抗している香港は、台湾にとって同志と言ってもいい。実際、香港でデモやプロテストが進むにつれ、台湾でも中国側の息のかかった「Red Media」と呼ばれるメディアに反対するデモが行われた。

香港と違って、現在に台湾総統は、独立派(反中国派)。 こうした民衆の声を背景に、蔡英文総統は「自分がいる限り、台湾を政治の切り札にはさせない」と声をはり、香港の学生たちからの陳述書を受け取れば、言論の自由と民主主義を維持できるように、最善を尽くすと語ったそうだ。

台湾は、LGBTQにオープンで寛容だったり、めちゃくちゃプラスチック大好きな国なのに、一気にプラストロー禁止の法案通してしまったり、はっきりいってダイナミック。小さい国だからなのか、世界の動きをダイレクトに受け止めて、とても痛快なほど勢いよく新しいことを決めて行ってしまう。私はそういうダイナミックな政治を、正直大変尊敬しています。

一方で「中国」という巨大なプレッシャーに対して、国の中で支持派と独立派で常に大きな戦いをしている。意見の対立はファミリーの中で起きることも十分あるし、親子の間での違いも存在する。

政治のダイナミズムは、台湾の人たちの生活を根こそぎ変えてしまうだけの影響力がある。だからこそ、その緊張感が、政治に対して多くの人の関心を呼ぶし、海外に点在している台湾人たちが、選挙の時には「飛行機に乗ってでも」帰国する。ちなみに、聞いた話しによると、台湾の総選挙前には海外から、帰国する同胞たちのために、飛行機が増便されるらしい。それも4倍とか!!(真偽はわかりませんが近いものがあってもおかしくない)

実際、2回前に総選挙の時(蔡英文が1度目の総統選挙で負けた時)に台北にいた私は、その状況を目の当たりにしたが、普段米国に住んでいる義理の叔父叔母たちが、みんなごそっと帰国した。家は賑やかで、テレビの選挙報道を見ながら、皆であーだこーだ政治について話し合っている姿をみて、個人的にはとても嬉しかった。このダイナミズムが私は本当に好きだからだ。自分は投票できなくても、この瞬間を見ていられるだけで、この家の嫁になった価値があるかもと思ったくらいだ。(まぁそれは言い過ぎかな)

とにかく、自分たちの生活に大きな影響がないと人というのは動かないものなのかもしれない。よくいう「危機感」というやつです。その安定性もいいことでもあるのですが、日本では選挙の結果がこれまでほとんど影響して来なかった。米国は大統領が変われば、ガラッと法律が変わる。台湾も同じ。でも日本は、自民党政権でなくなっても、私たちの生活が脅かされるほどの違いを感じただろうか。

台湾の若者たちよ。少なくとも、私はあなたたちの国から多くを学び、以前より政治というものを身近に感じられるようになった。HopelessをFull of Hopeに変える方法はきっとあるはずだ。

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