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芸人とは何か

芸人とは何かと定義づけるのは難しい。

漫才師なのか落語家なのか漫談家なのか、モノマネなのか大道芸なのかコント師なのか。
人によって定義は違うが、私は人を笑わせる・喜ばせる人のことを指していると思う。
そしてその尺度は今テレビに出ている芸人全員が持っていて、その尺度を持った上で、突飛な行動に走ったり、団体芸をしたり、テレビやラジオというメディアの媒体の中で立ちまわっている。

先日27時間テレビの名物コーナー「お笑い向上委員会」を見た時、コース全体を通じて非常に面白かったのだが、ネットでは爆笑問題の太田さんが叩かれていた。
私は太田さんは太田さんの仕事をしたと思っている。
笑わせたいという思いで、タイムリーな徳井さんの件やユッキーナの件をブッこむ辺りは流石だなと思った。

また、お笑いの基礎として「緊張と緩和」ということを松本人志氏が良く語るが、太田さんは一般の人では場の空気を察して臆してしまうところを、笑いが付いてきてなかったとしても、前に出ることで緊張を生んだ。
本人としては緩和を生んだのかもしれないが、結果的に緊張を生み、それがミキの昴生さんや、鬼越トマホークの坂井さんの罵声に近い発言に対して大きな緩和=笑いを生むことに繋がったんだと私は思う。
太田さんの凄いところは、その何年も下の後輩からの罵声を受ける時、ちゃんと「やられ顔」をする。
その顔が映ることで、テレビの前の視聴者は「よくぞ言ってくれた!」という鬱憤が晴らされた思いが付与された笑いを体感することが出来る。
プライドが高ければそこで言い返してしまって緩和は生まれないが、ちゃんと緩和の時間を作っていることで「笑わせたい」という思いは叶っているように感じた。

少なくとも私には「よしもと」だらけの中で、他事務所として番組に呼ばれている役割を十二分に果たしている太田さんが輝いて見えたし、この記事を書くことで、あの言動に裏があるではないかということを考えるきっかけになってほしい。
そうすると「お笑い」を見るのがきっと面白くなる。

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