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存在のすべてを(塩田武士)

きっかけ

著者の本は「罪の声」を読んで読み応えのあったので、年末年始に読む本としてkindleで購入しました。

感想・気づき

題材となる誘拐という事件に対して、新聞記者と刑事という視点で描かれているのがリアルでした。著者の元新聞記者という経験が活きているように思いました。また、この誘拐事件を通じて、家族のつながりとは何か?ということを問われているようで、終盤の展開には思わず涙ぐみました。。。
あと、あまり知りませんでしたが、絵画の世界でのヒエラルキーがあったこと、またそこでの権力争いにより純粋に絵を描くことに集中できない環境があること等、タコつぼ化された環境が物語全体に感じられ、そこに人間ドラマがあることは新たな発見でした。
500ページほどありますが、あっという間に読み進められるほど、面白い内容でした。

これから

何となく実益を求めてビジネス書に手を伸ばすことが多く、小説を読む数はそんなに多くないのですが、読んでみるとやっぱりいいですね。好みの作家さんから広げていきたいと思います。

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