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釣れる魚、釣れない魚を見極める?! 最新機器を使いこなす遊漁船キャプテンと釣行へ!

1月某日、大阪南部、田尻漁港に籍を置く遊漁船「FxF KIX」を訪れました。この船にはフルノのフラッグシップ機であるTZtouch3や、最新機種であるSFD-1012が搭載されています。
そこで船長を務める田中 亜衣さんにフルノ機器についてのインタビューとそのプロモーションビデオを撮影させていただきました。

「お客さんが釣ってくれることは自分が釣れることより10倍も20倍も嬉しい」と田中船長は言います。
そのためには当然ながら魚がよく釣れるポイントにお客さんを導き、正確な情報を伝える船長としての腕前が重要となります。
フルノの機器は田中船長の釣行にどんな影響を与えているのでしょうか。


田中 亜衣 - AI Tanaka
兵庫県西宮市出身、小学生の頃に友人に誘われて始めた釣りに夢中になり、中学、高校ではブラックバスを釣る「バス釣り」にハマる。その後公務員として働く傍ら、「バスプロ」として全日本各地のブラックバストーナメント
に出場するなど精力的に活動する。バスプロ引退後はまだ創成期だったタイラバをメインフィールドとし、釣り雑誌や番組に出演する第一人者として活躍。そして現在、“いつか自分の船でお客さんを乗せて釣りをしたい”という夢を叶え、遊漁船「FxF KIX」の船長として釣りの魅力をたくさんのお客さんに伝えている。
FxF KIXの操縦席には2台のディスプレイが装備、上がTZTouch3で下がSFD-1012
定員は12名、ゆったりと釣りを楽しむことができます

最初の一流しで今日どんな釣りをするかを見定める

釣り人が遊漁船に乗る一番のメリットはより釣果が期待できるポイントに
いざなってくれることです。遊漁船の船長は最短でその"よく釣れるポイント"に船を走らせる必要があります。
しかし、大海原で何の情報もなしによく釣れるポイントを探るのは至難の業。どのようにそのポイントを探すの?と田中船長に聞くとポイント選定は海に出る前から始まっていると言います。

「まずは毎年の季節の傾向、そして潮の状態、そして前日や前々日の情報、それらを統合してどこに餌が集まっているか、それを狙う魚が集まっているかを推測してその海域に船を走らせています。
到着後は機器も活用して精度をあげていきますね。」

集合は早朝6時、釣行の朝は早い

遊漁船「FxF KIX」にはマルチファンクションディスプレイTZtouch3が搭載されていて、そのチャートプロッター画面(カーナビの地図のような画面モード)にはマルチビームソナーDFF-3Dにより記録された海底マッピング情報がびっしりと表示されています。

海底マッピング情報(左) カラーグラデーションで海底地形を表示します
- 海底マッピング機能 -
自船が通過した海域の高精細なマップを効率的に作成・記録することができる機能です。海底の映像は等深線だけでなく、カラーグラデーションで表現されるため、シンプルでわかりやすく、海図にも載っていないような地形や海底の構造物を簡単に見つけ出すことができます。

「チャートにはない本物の海底情報は有益ですね。」と推測した海域に着いた後はこの海底情報を元にポイントを絞りこんでいきます。

田中船長曰く「潮の流れに対して垂直の向きに駆け上がりがあるような地形を探します。そこでは潮によって餌が撒かれているので、食い気のある魚が集まっていますから。」とのこと。
海底の地形情報と潮の流れを把握しているからこそ、その日釣れそうなポイントを瞬時に頭の中で推測できるのだとか。
こうした条件の場所で一度船を流して、魚の集まり具合、活性度合いを実際に確認することで1日のプランが立てられるのだそう。

海底地形を見ながらの田中船長の解説。
分かりやすく、知識も豊富でついついフルノの技術者も釣り竿を置き話に聞き入る

魚の活性度合いがわかるようになったのは大きい

田中船長によると機器を活用することで魚の活性度合いがわかるようになったと言います。
例えば魚群探知機を見ていれば魚の集まり具合は分かります。しかし活性度合いが分かるというのはどういうことなのでしょう。
そこには新製品であるフレックスファンクションディスプレイSFD-1012が大きく貢献しているようです。

「この新しいモニターとマルチビームソナーを接続して見れる断面モードがとても役に立っていますね。
従来の魚探だと“船の真下一帯のどこかに魚がいる”までしか分かりませんがこのモードを使うと魚が船の右にいるのか左にいるのか、餌を食べるために動き回っているのかじっとしているのか、よりリアルタイムに魚の動向を見ることができるようになりました。」

SFD-1012 x 魚探の断面モード、赤く横長いのは海底、その上の青い横線が鯛の反応だ

さらに機能を活用することで、魚が釣れない理由を推測できると田中は言います。
「魚が仕掛けに向かって動いているなら、この場所で釣れないのはこちらの問題なのでルアーを変えたり、リールを巻くスピードを変えたりとやりようがあります。だけど全く反応していなかったらポイントを変えるという判断をする。
この判断はこれまで遊漁船の船長として悩みに悩む苦渋の判断でした。
なので釣れない理由を素早く推測できるということはその日1日の釣果に大きく影響しますよね。」

画面を見ながら状況をクルーに伝える田中船長

そんな中、田中船長が「今きているよ!」とクルーに声をかけます。
確かに魚群探知機には沢山の反応が映っていて、SFD-1012の画面でも魚が動き回っているような映像が見てとれます。
活気付く船内、クルーの竿に鯛がヒットするのはその直後でした。

お客さんより笑顔になっている自分がいる

FxF KIXには様々なお客さんが乗船しますが、ビギナーの方も多いそうです。

「自分でやっているときも魚が当たった瞬間の”キタ!”という感覚が楽しかったわけで、その楽しさを自分の船に来てくれたお客さんに感じてもらえるということがとても嬉しいですよね。
特に初めて釣りをした方だったら最高じゃないですか。
船長になると自分が釣りをするタイミングが少なくなりますが、お客さんの竿がしなっているのを見ながら私は網を持って船中を走り回る、これが一番の楽しみですね。」


仕掛けの選び方や付け方を丁寧に教えてくれる田中船長、リピーターも多いといいます
鯛が上がってきたらすかさずタモでキャッチ!盛り上がる瞬間です
釣れたら記念撮影、1日終始楽しませてもらいました

初めての方には釣りの楽しさを、ベテランの方にはバスプロ時代から鍛え
続けている釣りのテクニックや知識を伝え、より釣りを好きになってもらえ
れば嬉しい、と田中船長は話します。
目指す船長像は一生楽しめる釣りという趣味を本当に一生楽しめるようにお手伝いできる船長とのこと。
今日もとびきりの笑顔で田中船長はお客さんを乗せ、海へと駆け出していきます。

取材・執筆 高津こうづ みなと

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