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その体は、きっとガソリンでも出来ている

肥料の原材料が天然ガス、だから食べ物は元を辿れば天然ガス。

そんなことを前回書いたのだけど、じゃあ原材料以外の点ではどうなっているのか見てみようと思う。といっても個別に積算していくのでは大変なのでお金の統計をもとに計算してみよう。

たぶん見たことのある人は少ないと思うのだけど、農水省のサイトにこんな情報が掲載されていて、これを見ていくと現在の一般的な日本の農業の様子が結構精密にわかる。

お米は専門じゃないけどわかりやすさ優先でお米作りの統計を見てみると、かかった費用のうちざっくりと肥料代が10%、光熱動力費が5%、賃借料が10%、減価償却費が10%といったところになっている。種苗代も5%程度なので光熱動力費と変わらない。また減価償却費は機械類が多いだろうから、これもガソリンや軽油を使うことを前提にした費用と考えていい。

なぜそれだけ、そこに肥料代や種代と同じかそれ以上のお金をかけるかというと、単純に機械を使わないと効率が悪すぎるからで、トラクターを使わず1ha耕運するとか想像するだけで無理!!だ。

同じことをするのに少なく見積もっても10倍以上の時間がかかるから、同じだけの面積、量を栽培しようと思うと10倍の人手がかかる。ということは人件費は10倍になって、そうすると価格は???

つまり結局のところ、化石燃料が無いと原材料が作れないのはもちろん作業を行うことだってまともにできないというのが現実だ。

だからあらゆる意味で石油には食べ物に等しいかそれ以上の価値、意味があるし、食糧だけの自給率なんて数字にはほとんどなんの意味も無い。

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