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「指標」と、努力することの関係

「指標」が明確にあれば人間それに向けて努力するもの。ただ、だからこそ、それをどう設定するかは非常に重要になる。

たとえば自動車だと燃費をカタログに載せるときには定められたやり方がある。だからいい数字を載せられるように、自動車の開発時に実用上の燃費よりもその計測方法に合わせた設計、設定を行う、ということがしばしば行われてしまう(だから計測方法も改定が行われる)。

農産物だとどうだろう?

牛肉には等級制度がしっかりあって、格付け等級の高いものの割合は増えてきている(美味しい赤身の肉はその制度からこぼれてしまうという問題はある)。

果物は糖度という指標がある。ぱっと統計を見つけられなかったのだけど、たぶんどんな果物でも全体的に糖度は上がってきてるんじゃないかと思う。

そして、野菜は?

「野菜 品評会 基準」などで検索したらすぐにわかることだけれど、一般的に味に関わる評価指標は、野菜には無い。味が審査されること自体珍しく、されても実際に食べてのチェックくらいだ。さらに、たぶん一般的な流通経路だと、かなり消費者に近いところまでこないと味のチェックというのはされないんじゃないだろうか。

需給のバランス(これは自分ではコントロールしにくい)と見た目で値段が決まり、あとは出荷量が増えれば売上になる、というのが大抵の場合の野菜生産の実態だ。だから一般的に言えば、生産者の指標・目標は「(見た目のよいものを)限られた土地でどれだけたくさん収穫できるか」になる。

ここを読み違えていると、色々な誤解をしてしまう。


トップの写真は畑の近くにある直売所、ウッディー京北で陳列させていただいているうちのお野菜です。

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